「セジ」とは霊力と意味する
「セジ」がものに憑依すると、憑いたものに霊力が生じると考えられ
琉球では「セジ」と呼んだ
古琉球において、神々が鎮座するオボツカグラ(天上界)と
ニライ カナイ(海の遥か彼方または海の底)に「セジ」が満ちていると
セジが満ちた異界、他界から、現生に招くのが
ノロ(神女)、神人である
このセジ(霊力)は多かれ少なかれ
人間は誰でも持つものとされているが
特に沖縄の女性は一般的に霊力が強いと考えられている
ノロやシャーマンであるユタも女性である
女性の霊力が、イキガ(男)を守護すると考えるのが
「おなり神」信仰である
「おもろさうしに」にセジについて多く謡われている
おもろ とは沖縄最古の歌謡集で
奄美群島や沖縄本島、宮古・八重山諸島の島々村々で
継承され謡われている歌謡を採録したもので
宗教的神謡が多く、セジは森羅万象に憑依すると謡われ
憑依した万物は霊能を生じさせると
セジが憑依した人が超人と成り権力者として
国を支配し統治すると考えられ
セジ失うと、力が失せ、権力は終焉すると