ここ最近、蘇州も日本と同じように猛暑日が続いています。
先週も今週もここまで日中の気温が38℃以上、夜も30℃前後でお出かけする気にもなれません。
気力を振り絞って?小さな世界遺産の園林、芸圃(Yi Pu)へ行ってきました。
芸圃は古い市街地の細い路地の中にあるので、場所を正確に知っていないとたどり着くのにも苦労します。
案内板もよくよく見ないと気付きません。(案内板の場所を知らないと気付かないかもです)
きっと初めてここに来る人は、本当にこんな所に世界遺産なんてあるのかと不安になること間違いなしです。
芸圃は明代の学者、袁祖庚が個人の邸宅として建てた後、
何度か持ち主が変り、庭園も造り換えられてきました。
芸圃全体の景色をゆっくり楽しみたいなら茶館に入るのが一番です。
私の場合、この茶館があるから何度も芸圃に来ると言っても過言ではありません。
冷暖房完備なので、猛暑の最中でも快適です。
お茶は一番値段の安い緑茶で20元。
初めてここを訪れた10年ほど前は10元以下だったはずなので倍以上になっています。
当然、そのころと比べると所得も初任給レベルで倍ぐらいになっています。
おつまみは中国定番のお茶受け、ヒマワリの種が10元、ピーナッツが12元ほど。
たいしたおつまみもないですし、食べ物を持ち込んでも何も言われないので、
コンビニでおやつを買ってくるとか、家から何か持ってくる方がよいかと思います。
日本ではこのような所得も物価も上がっていく経済成長。。最近はないですね。
もちろん、中国では所得格差が広がっているのも確かです。
あくまでも私見ですが、こういう一面だけ見ると、
日本と中国、どちらが社会主義国家でどちらが資本主義国家なのかよく分からなくなります。
などと、なかなか帰れない祖国に思いをはせながら、まったりとお茶を頂きます。
お湯はポットに満杯で入っているので、大人数でない限りなくなることはないかと思いますが、
お湯は無料で何杯でもおかわりできます。
茶館の営業時間は開園から16時半ごろまでです。
朝から夕方までずっと座っていても誰にも文句は言われません。
さすがにやったことはないですけど。
当然、窓側の席から埋まっていくので、タイミングによってはずっと窓側が空かないかもしれません。
でも、窓際まで行って写真を撮ったりしても、こういうことには中国の人達は寛大なので、
よほどのことがない限り文句を言う人もいませんし、よそのテーブルの人とも普通に会話します。
ここに座ってぼんやり外を眺めていたりスマホを触っているだけで、
ふと気付くと結構な時間が過ぎていたりします。
茶館の中にトイレはありませんが、まだその席にいるという明確な意思表示だけ残しておけば、
外に出ても片付けられることはありません。
庭園の蓮は数が少ないのが少々残念ですが、ちょうど今頃は花が開いていると思います。
芸圃にたどり着くまでの道のりも、路地好きの方ならきっと問題ありません。
ブログを始めてから3650日が過ぎました。
中国に来る時から始めたので、ブログの期間と中国滞在年数は同じです。
この10年間で、生活様式もすっかり変わりました。
まだまだ外国人にとっては面倒なことや不可解なこともありますが、
高速鉄道や地下鉄などの公共交通、キャッシュレス決済、ネットでの買い物などなど、
本当に便利になりました。
またコロナ過での経験で大都市圏と地方との地域格差も改めて実感しました。
世界遺産の庭園を眺めながらまったりしていると、いろいろなことを思い出します。