小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

見きり物件

2014-03-20 09:49:09 | 日記
      見 切 り 物 件   NO.355

 株屋さんの世界には「見切り千両」という言葉があります。
買った株がどんどん値下がりして行く場合に、思い切って損をしても早めに売却する方が、損失を少なくて済ませることができる。
見きり処分はさらに値下がりして損を増やす場合のことを考えれば「千両」にも値するという意味です。(実はそういって損をさせるのですが・・・)ところで、老人ホームに入所する費用を捻出するために、とか、自分は高齢になって管理ができないものになったなどの事情で、比較的に元気なうちに居宅用不動産を「見きって」売却される場合があります。
長年愛用した家具も使い慣れた電化製品も「一切合財処分してください」と決断して居宅を売却されるのです。
後期高齢者になった自分でもちょっとそういう勇気はありません。
これから先もう着ることもない背広・何が書いてあったか覚えていない図書・もう見ることもないアルバムの写真などなど、ほとんどゴミ屋敷みたいになっているのに「断捨離」ができません。
そういう「見切り千両」の物件に出会うのは、ちょっと感慨があります。
人間本来無一物、そんなもの持ってあの世とやらへは行けないのに
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