新・本と映像の森 92 内藤了『MIX 猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子』角川ホラー文庫、角川書店、2017年、310ページ、定価本体640円
「猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子」シリーズの第8弾。いずれ第1弾からきちんと紹介したい。
いつものメンバーは以下の人々。どのメンバーもいくくせもあって、ボクは好きですね。
八王子西署刑事組織犯罪対策課のメンバー。
主人公 藤堂比奈子
キャップ 厚田(あつだ)巌(いわお)。通称「ガンさん」
倉島圭一郎 イケメン刑事。恋人は忍(注=バイク)
片岡啓造 ベテラン刑事。
清水良信(りょうしん) 超地味刑事。実家はお寺。
御子柴秀(すぐる) 配属されたばかりの新人刑事。
脇役
東海林(しょうじ)恭久 警視庁捜査一課刑事。厚田達との連絡を保っている。
八王子西署のオタク鑑識官 三木健(つよし)
八王子西署の新米鑑識官 月岡真紀
石上(いしがみ)妙子 東大法医学部教授。検死官。通称「死神」。厚田と旧知。
中島保 天才的プロファイラー。殺人者。通称「野比先生」。
児玉永久(とわ) 連続殺人犯の少年。
5月の狭山湖。写真を撮りに来た写真マニアが、湖に奇妙な物体を発見する。それは上半身は少女、下半身はどうみても人魚という、不思議なキメラだった。
その謎の死体をめぐって、比奈子たちの猟奇犯罪捜査班の「科学的」捜査が始まる。
今回、その軸になるのは、当然、あの死に神・・・じゃない石上妙子だ。
医学界の闇を探索するチームの前に、軍事目的の医学の闇と「ルスフェルと呼ばれるやつら」がその影を見せ始める。(未完)。
この巻は、人魚の謎だけである。
それと、新たに登場した「日本精神・神経医療研究センター」の新キャラ、図書室の番人、初老の鍵師がおもしろい。
鍵師は2度と犯罪が犯せないよう、右手の指2本を切断していた。ところが、比奈子は鍵師の秘密に気づいてしまう。
以下、目次。目次は、もうちょっと何とかならないか、と思う。
プロローグ
第1章 新生厚田班の憂鬱
第2章 侵された人魚
第3章 図書室の鍵師
第4章 ハーピーと爬虫類
第5章 人造人魚とカリフラワー
第6章 MIX
エピローグ