雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

雨宮日記 12月15日(木) 則子さんは自死した木村さんの判決へ

2011年12月16日 04時59分55秒 | 雨宮日誌
雨宮日記 12月15日(木) 則子さんは自死した木村さんの判決へ

 今日は、昼間、静岡地裁で、7年前に小学校の教員になった年に、勤務して半年でうつ病から自死に追い込まれた木村百合子さん(当時24才)の裁判の判決でした。

 ずっと支援する会のニュースを則子さんに郵送してもらっていたので、ぼくも読んでいました。

 経過から言うとこうなります。

 木村さんは、新任で磐田の小学校4年生のクラス担任になりました。ずっとなりたいと思っていた教師生活は、思ったより過酷で、とくに生徒のトラブルが多発して、判決では「立て続けに強いストレスにさらされ、適切な支援も受けられかなった」と。

 つまり、問題・トラブルだけではなく、周囲の同僚・先輩・学校からの「適切な支援」が受けられなかったということです。

 判決は「支援という方向での検討が一切見受けられないことは大きな問題」と指摘しています。「支援」どころか、先輩や管理職から「おまえの指導が悪い」的な、心ない批判を受けていたのです。

 夏休みのあと、緊張の秋の始まり、保護者の苦情が引き金になって、木村さんは楽になりたいと、車内で焼身自死に追い込まれました。

 この4年間、則子さんも僕も航空自衛隊浜松基地自衛官人権裁判の支援をしていたので、木村さんの裁判は気になっていたのですが傍聴にはいけず、最終の判決に、則子さんがやっと参加しました。

 台所のメモに「4時半頃帰ります」とあるんだけど、中谷家の夕食時刻の5時半にも姿はないので、しかたなく則子さんの作った煮物を温めて、あるおかずを並べて、なかったお汁をタマネギとネギで作って、父と2人で食事しました。

 午後6時前から、テレビをあちこちチャンネルを変えて、ニュースを探ったのですが、ヒットする前に玄関がガチャッとして、則子さんがやっと帰って来ました。

 「ごめん、遅くなって。夕食作るね」というので

 「夕食はもう2人で食べた。どっち_?!」

 「勝ったのよ」

 うわ!すごい!夫婦2人で抱き合って喜びました。

 「テレビのニュースを探すから、見付けたら呼ぶからね」

 あ!これだ!

 見ると、見ると裁判所に入っていくおなじみの映像。旧知の塩沢弁護士や県評の橋本さんの顔が見えます。

 法定内を写す映像を見てびっくりしました。右側の被告席に誰もいない!なんていう被告でしょうか。

 被告は「地方公務員災害補償基金静岡支部」と言います。

 教師も生徒も生きているときに守られないし、死んでも守られないんじゃないでしょうか。

 すごく切ないです。悲しいです。

 命を守ろうとする人がすこしはいることを、確認できた今日の判決でした。

 こういう動きを拡げていきたいと思います。

 人間と命を守ることが基本で、ぼくたち二人がずっとやってきた原水協の運動も、生態系と環境をまもる「ごみかん」の運動も、これから始める原発反対の運動も、同じ地平から出ていると思います。

 強制する気もありませんが、賛同してくださる方、いいねと思って下さる方と、論議して、やれることをやっていきたいです。
 

 
 

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