日本古代史の本 金達寿さん『日本の中の朝鮮文化 筑紫・豊』講談社学術文庫、2002年、365ページ、定価1200円+消費税
古代日本と古代朝鮮の関係を考える上で、在日朝鮮人の金達寿(きむたるす)さんが日本列島の中の古代朝鮮を探る旅を学ぶことは欠かせないと思います。
もちろん、それぞれの、科学的な考察を経た上でです。誰であれ、無批判に受け入れてもだめだし、ムシしても、だめだと思います。
金達寿さんや古田武彦さんの研究結果・業績に無批判にすべて賛美するのは科学ではなくて、「少数派」への信仰ですし、それが存在しないかのごとく無視するのも、業界「多数派」への無批判な信仰になってしまいます。
前に買った本ですが、九州の古代史をきちんと学び直したいと、読み始めました。福岡県と大分県に古代朝鮮が、いかに関連しているか、批判的に読む価値のある本です。
いちばん大事なことは、朝鮮半島も日本列島も、いろんな勢力が交錯しているので、朝鮮半島は高句麗(くれ)、新羅(しらぎ)、加羅(から、唐)あるいはあや、百済(くだら)など一色ではないし、日本列島も筑紫(の中も国がいっぱい…)、日向、薩摩、出雲、吉備、越、やまと、尾張、関東など「多元国家」ですし。
則子さんの妹が福岡県福津市に住んでいますし、一度、北九州の古代旅行、則子さんと行きたいですね。