言葉メモ断片ノート 1 宮本百合子の1「うららかな春は」
文学者・小説家宮本百合子さんが色紙(しきし)に書いたことば
「うららかな春は
きびしい冬の
あとに来る
可愛い蕗のとうは
霜の下で用意された 百合子」
( 大森寿恵子編『写真集 宮本百合子 ー その文学と生涯 ー』新日本出版社、 1976年、p88 )
百合子さんが小説『道標』の次に準備していたけど、書かれなかった長編タイトル『春のある冬』を想います。
自然の季節と社会のそれを二重写しにして。
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