ことばと詩 68 江藤淳『昭和の文人』(新潮文庫、平成12年)より 20210730
江藤淳さんは文学評論家です。1999年没。有名な保守評論家であり、ボクのようなマルクス主義者が取り上げるのは、たぶん珍しいことなんだろうと思う。
しかしボクの基本姿勢は「フラットに何でも読む。敵のものでも全部目を通して、自分で直接、敵の力量・生き方・感覚を細部まで確かめる」ということです。風聞にたよるなということです。
江藤淳さん『昭和の文人』を読んでみた結果、きわめて興味深い人だと思った。中野重治さんへの辛い感覚に、ボクも共感するものがある。
◇
「まことに、『甲乙丙丁』の時空間とは、死の充満した時空間である。言葉の死骸と都市の死骸、そして人々のさまざまな死。作者は、果してこの長大な小説でなにをいおうとしているのだろうか?」
( 江藤淳『昭和の文人』、「「甲乙丙丁」の時空間 Ⅱ」、p170 )
◇
もちろん、「共感」するのは、江藤淳さんの全ワークのことではない。
ボクは、もう少し江藤淳さんの本を読み進めたい。
江藤淳さんは文学評論家です。1999年没。有名な保守評論家であり、ボクのようなマルクス主義者が取り上げるのは、たぶん珍しいことなんだろうと思う。
しかしボクの基本姿勢は「フラットに何でも読む。敵のものでも全部目を通して、自分で直接、敵の力量・生き方・感覚を細部まで確かめる」ということです。風聞にたよるなということです。
江藤淳さん『昭和の文人』を読んでみた結果、きわめて興味深い人だと思った。中野重治さんへの辛い感覚に、ボクも共感するものがある。
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「まことに、『甲乙丙丁』の時空間とは、死の充満した時空間である。言葉の死骸と都市の死骸、そして人々のさまざまな死。作者は、果してこの長大な小説でなにをいおうとしているのだろうか?」
( 江藤淳『昭和の文人』、「「甲乙丙丁」の時空間 Ⅱ」、p170 )
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もちろん、「共感」するのは、江藤淳さんの全ワークのことではない。
ボクは、もう少し江藤淳さんの本を読み進めたい。