雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

我想う、帰り道。

2012-12-28 03:25:33 | 不思議
年末です。
会社も街も、仕事もプライベートも......なんだか慌ただしいです。
ハッキリとした実際の事由もあって慌ただしくもあり。
「ただ何となく」慌ただしいような部分もあり......

クリスマスはクリスマスの空気。

年末は年末の空気。

もうしばらくすれば新年。

きっと、

正月は正月の空気になるのでしょう。

そんな「空気感」といったものはいったい何によってもたらされている?
ものなのでしょうか。
残り少ないカレンダーの日付によって?
なのでしょうか。
街の至る所で目にする飾り付けや風景がなどが生む感覚?
なのでしょうか。
それだけが原因なのでしょうか。
そうだとしても、
そんな風景は人の思いから始まり、作られてもいるわけで。
カレンダーにしても、
日付に絡む「人の感情」というものが無ければ、
きっとタダの数字なわけで......
じゃあ、そんな多くの人の
「年末!」
という思いと動きとがコノ年末の空気感を生んでいる!?
とでも言うのでしょうか。

多くの人が
「クリスマス!」
という思いで動いていれば、
クリスマスの空気感になるとでも言うのでしょうか......
普段と違った空気感になってしまうものなのでしょうか。
それも、街や国をも包んでしまうくらいの......



仕事の帰り道。寒空の下。
肩をスボメ、手をポケットに突っ込み、
てくてく......と歩きながら、僕は、ふと、
そんなことを考えていました。



いったい?
この冷たい空気に交じって漂っている
年末のせわしない雰囲気というのは、
何によってもたらされているのだろうか。
人の思いが空気に溶け込むなんて......
そんなことがあるのだろうか。
もしそうだとして、総人口の内の何人以上が?
共通のことを思うところからこの空気感は生まれるというのだろうか?
そんな物理的な、数学的な境界線などあるのだろうか?
日本の人口を1億として、7000人超えたところから?
世界の人口を60億として、45億人を超えたあたりから?
そんな線など、
ことなど、
あるのだろうか......



1900年代中盤。
心理学界最重要人物の一人「ユング」は、
その後様々なところで語られ、利用されることにもなる
「集合的無意識」
という解釈と概念を打ち立てました。



彼が師事した心理学会の巨人の一人であるフロイトは、
全ての心理的、精神的疾患症状の原因を
「性的なもの」
に帰結させていました。
それは心理学の礎を築いた重要な理論の一つではあるのですが、
全てが正しい理論ということでもなく。
特にユングは心理的問題の全てが性的なものに起因している、
とは思えませんでした。

「他にも原因となる心理的要因がきっとあるはずだ......」

そうしてユングはフロイトから自立し、
独自の心理学の探求を始めて行きます。
チューリッヒ大学の病院で
精神病患者の治療にあたりながら研究を続けていたユングは、ある日、
とても興味深い現象を発見します。
ある精神分裂症の患者が太陽を眺めながら頭を左右に揺り動かしていたので、
その姿を不思議に思ったユングは、彼に
「何をしているのか?」
と問いかけました。
すると彼は

「太陽からペニスが下がっていて、
自分が頭を左右に動かすと同じ様にペニスも動いて風が吹くんだ......」

と答えます。
ユングはその意味はまったく分からなかったのですが、
何故かこの話しを興味深く思い、
この患者の妄想をノートに書き留めます。
ところが4年後。
その年に出版されたギリシャ語で書かれた「ミトラ教」という古い宗教の教典に

「太陽には尻尾が下がっていて、
これが西を向けば東の風が吹き東を向けば西の風が吹く......」

と記されていたのを読み、衝撃を受けます。

「太陽のゆれる尻尾」

現代の天文学では誰もが知る、
この実在する現象は「プロミネンス」といいます。
太陽表面で起こる爆発現象が描く、
虹の弧のようなエネルギーの軌跡のことです。
この爆発の際、地球には「太陽風」という、
目には見えない「電磁波の波」が押し寄せます。
オーロラの発生元となる現象です。
目の良い人であれば、ごく稀に、
日食の時などの世界が暗くなった時に肉眼で見える事もあります。

この患者にはコレが見えていたのでしょうか?

いや、まさか.......違ったようです。
ミトラ教の本にしても出版時期との時間のズレは勿論、
ギリシャ語などもまったく分からなかった患者です。

この他にも、ユングは多くの精神病患者が語るイメージが
自分自身の心に表れるイメージと重なる部分がある事を見出し。
さらには、それらが世界各地に伝わる神話や伝承などと
一致する点が多いということまで見出します。
そして、そこまで来て、
ユングは一つのアイデアにたどり着きました。



「人類という種には、
全員に共通して繋がっている意識といったものがあるのではないか?」



これがユングが「集合的無意識」という概念を確立していったプロセス。
「発見」とは記さないようにしておきます。
通常は常識では見えないフィールドにある話しですから、
「いろいろな現象、矛盾を埋めることが出来る考え方」
と定義しておいた方が良いように思うのです。



ユングは人間の無意識の奧底には人類共通の素地......
「集合的無意識」が存在すると考えたのです。



また、ユングはこれら共通するイメージを想起させる源を
ARCHETYPE=アーキタイプ=元型
と名付けました。



その後、現在に至る迄、
「人類に共通して存在する意識」というものは確かにあるのではないか......
という証拠的な事象が多くの研究者から沢山提出され続けます。

アリの無数の隊列は全てが繋がったような動きをする。

イワシの群れも数千、数万もの個体が一糸乱れぬ動きを瞬時にする。

聖母、老賢者、、世界中の神話、言説の中に共通のものが沢山存在する。

曼荼羅的文様は世界中の文明に表れている。

「100匹目の猿」現象は......ちょっと怪しいようですが......(・_・)

......などなど。
ちょっと有名な話だけでも沢山あります。
「シンクロニシティ=共時性=意味のある偶然の一致」
という概念も、この集合的無意識の延長上にあるものです。
「集合的無意識」という考え方や存在は、
今や心理学界でも常識と言ったところに座しています。



この概念に従えば、
僕らの意識は皆一部つながっています。



「クリスマスだワーーイ!」
と誰かが思っていれば、僕らの潜在意識......集合的無意識にも
「ワーーイ!」
が存在している。
「年末だ!いそがしーー!」
と多くの人や誰かが?思っていれば、
僕らの意識の何処かに
「忙しい!」
という意識が入り込んでくる。
依然続くシリアの戦争で人々が苦しんでいれば
その苦しみは僕らの潜在意識......集合的無意識......にも
悲しみや苦しみとして繋がって存在してもいます。



集合的無意識。



年末や年始のイベントが続く街の空気感というのは、
僕にいつもこのユングの打ち立てた論説を思い起こさせます。
特に1月1日の早朝に、
ダーーーレも居ない都心のビル街に佇んだ時など......は......



せわしない年末。
ユングのこの論説によれば、
ポジティブな思いで過ごせれば、
過ごす努力が出来れば、
そんな意識を皆に発信することができて、街の空気にも、自分にも、
反映させることが出来るのでしょうか......

そんな長ったらしい事をだらだら......と考えながら、
僕は冷え込んだ寒空の下、
てくてく......と、深夜にお家に帰って来たという次第でございます。

お家は......

やっぱあったかいなぁ。

ぽじてぃーーーぶっ!ヽ(´▽`)ノ



あまりにポジティブな!?
「東京よみうりランド」のイルミネーション。
去年の写真ですが......


にほんブログ村 その他日記ブログ 日々のできごとへ
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リンクバナー