オリンピックとかサッカーのワールドカップとか。
大きなイベントとかお祭りとか。
大きな事件とかスキャンダルとか。
マス系のメディアが「そのコト一色で染まっている」ような時、
何か大事なことが世界の片隅でスルリと決まっていたり。
本当は皆が見逃してはいけないシビアなことが
ニュースでさらりと発表されたり。
そういうことってあるかと思います。
あえて、そういうタイミングや、
多くの人が見逃しやすい全体状況を意図的に作り出していることって......
あるかと思います。
それが国家というものだったりするのかもしれません。
それが権力というものの正体だったりするのかもしれません。
僕らはいつも、
自らが選んだ人々に翻弄されていたりもするのでしょうか?
国家とは、そんなことが起きた時に、
国民の抵抗力が無力となるような
絶望的な仕組みにでもなっているのでしょうか?
今、目前のテレビでは、震災の時に
「国民全体であれだけ反対していた」
原発再稼働のニュースが溢れています。
税金を一兆円もかけて作った「もんじゅ」なる
原子力発電所を維持する方向の話も可決されています。
「もんじゅ」は維持だけで年間2百数十億円も!かかる発電所です。
ここで作ろうとしているプルトニウムとは、
人類の作った最強の毒物でもあります。
わずか「10000分の1」の成分を吸い込んだだけで
人が死に至る物質です。
そんなものをこの国の政府は作っていたのです。
今も維持しようとしているのです。
福島第二原発やウランの処理すらまともにできていないのに!
です。
「もんじゅ」はイギリス、アメリカ、フランス、イタリア......
全ての国が諦めて捨てた発電システムでもあって。
この国に至っては、40年前に作られて、
17年前にやっと稼働して、
その直後に事故を起こして、
今に至るまで1キロワットも発電できていない発電所です。
17年間、延々と燃料を保持するだけの作業を行ってきた発電所です。
17年です。
それをとり壊さずに
「年間200億円もかけてこれからも維持していきますよぉ〜」
......というニュースです。
そんな背筋が震えるようなコトゴトに関しては、
この国のマスなニュース番組では
「誰々が不倫してました......」
なんていう話より時間が割かれないわけで......
さらには、
「IR=Integrated Resort=統合型リゾート」という名の下に、
カジノ法案も成立に向けて進んでいて。
その裏で、
あれほど騒いでいたTPPに対する議論はいったいどこに?
行ってしまったのでしょうか。
カジノ問題よりTPP問題の方が
国家国民に対する影響は大きいハズなのです。
そのTPPにしても、
表層的な農業問題などを表に出しながら、
アメリカの真の狙いや、
別のところにある重大な問題などは......
いつも隠されているのです。
それらの問題はいったいどれほど報道されているのでしょうか。
その問題ごとというのは、
実は背筋が寒くなるようなことなのです。
いつも僕は、
国家なるものに対しては圧倒的な無力感に苛まれてしまいます。
この国が好きなのに、です。
ソコには悔しさも諦めもあって、
何かがオカシイようにも思ってもいます。
いつも国の「何か」が未熟であるような気がしていたりします。
理想の国家とは?
どんなシステムに磨き上げていくことが必要なのでしょうか。
そんな進化に向けて選挙という方法以外に
国民が国政に影響や力を及ぼしていく方法などはないものでしょうか?
デモとかクーデターとか、
そんな古典的な方法以外に、
もっと今のテクノロジーを利用したら可能となるような
新しいシステムは創れないのでしょうか。
作れるのに作らないのでしょうか?
政府の創造性の無さは、
僕ら国民一人一人の創造力の無さの現れなのでしょうか。
僕らはいつも、
その時々のテクノロジーや文化、
技術の進化に肝心の心や哲学が追いつけていないようにも思えます。
往々にして新たなテクノロジーが
常に文化や文明の進化を醸造していくように、
変革の順番にしても、
いつもテクノロジーが先行してしまう......
そんなことは致し方ないことだとも思いますが、
願わくば、心の進化もテクノロジー並みに早くならないものかと。
時折、怠惰で変化を嫌う自分の心を嘆かわしく感じたりもします。
つい先日。12月2日。
参議院のTPP特別委員会で、
北海道がんセンター名誉院長の西尾正道氏が意見陳述を行いました。
その陳述は、
今のこの国の政治中枢における病理が見事に表現されている
素晴らしいもののように僕には思えました。
これほどの率直さと明瞭さを持って話された陳述には
そうそう出会えないとも思います。
またそれが、とても悲しくもありますが......
しかし、これすらも、もしかしたら?
常套的な政治手法の手の内にあるような事でもあって、
「不満などは一旦吐き出させて」
とか、
「段取りはちゃんととったではないですか」
と。
「議論はつくしたではないですか」
と。
その後は
「喉元過ぎればなんとやら......」
で。
「国民などそんなものなので......」
と、また何事もなかったかのように
自分たちの思惑通りに全てを進めていく。
そんな段取り的意見陳述会であったりする可能性があることも、
やっぱりとても悔しくて。
悲しくて。
僕らはいったいどうすれば良いのでしょうか?
この西尾さんの陳述に拍手と尊敬の気持ちが浮かべば浮かぶほど、
その量に比例して、
大きな無力感と絶望感とが湧き上がって来てもしまうのです。
こんなことを記すことにいったいなんの意味があるのか?
記している僕自身、全く、何もわかってはいませんが。
いつか転記したウルグアイの「ムヒカ大統領」の
素晴らしき演説と同様に
「この陳述が一人でも多くの人に伝わればいいなぁ.......」
と、そんな願いだけは明確にあります。
なので、ここにも記し残しておこうかと思います。
西尾さんには真摯に敬意を表させていただきます。
================================
かつて自民党は
「ウソはつかない!TPP断固反対!」
って言ってました。稲田防衛大臣はかつて
「TPPのバスの終着駅は日本文明の墓場だ」
という発言をしてるんですけれども、
コロッと個人がウソをつくとかいうレベルではなくて、
党としてウソをついてる。
180度態度を変えちゃう。
国民は一体誰に投票したらいいんですか?
党の公約も破棄しちゃう。
修正どころか180度変えちゃう。
これはウソとしか言い様が無い。
倫理的、道義的な問題はどうなっているんでしょう。
恥ずかしくないんですかね!
TPP断固反対と何年か前に言っていたのに。
この様に息を吐くようにウソをつかれたら、やってられません!
国民は。
そもそも6000ページにも及ぶ内容を本当に皆さん読んでるんですか?
情報出して下さいといっても海苔弁当の段階です。
知らないで、赤信号みんなで渡れば怖くないって言って、
皆さん賛成しようとしている訳です。
冗談ではない。
こんな条文をまともにチェックもしてない訳ですから、
実際には赤信号も見ないで渡ろうとしている訳です。
これが今の現実です。
で、実際にTPPってのは基本的には、昔戦争、今TPPです。
昔は戦争を仕掛けて国益を取りました。
ところが公然と核兵器を持つ時代になったら
お互い面と向かって戦争は出来ない。
地域紛争は勿論起こりますけども、
国家として国同士がぶつかり合えないですから、国益を取る。
国益というよりむしろグローバル企業ですけれども、
国を動かしているグローバル企業の利益を取る為に、
貿易上の仕組みを変えて利益を取ろうってのが正にTPPでございます。
これがTPPの本質でございます。
米国の医療はとんでもなく高い。
日本のGDPの20%以上を占めてますし、
日本の7倍の医療費が使われてる。
TPPになるって事は、
結局アメリカナイズされた医療になるという事でございます。
もうお互いに助け合うとかですね、
共に生きるなんていう発想は無いんです。
とにかく、
医療も完全に金儲けの道具になるというふうに考えて下さい。
米国のロビー活動費見たら、
何がターゲットですか?農業とかそういうものじゃないです。
最大のターゲットは保険も含めた医療業界の仕掛けなんです。
2013年の3月4日付けのタイムスに28ページに渡る
「米国医療の驚愕・医療ビジネス」
という特集号が出てました。
正にこの中から取った記事であります。
こういう事によって日本の医療は多分、
かなり大幅に変わると思います。
ちなみに米韓FTAが2012年に締結されましたけど、
韓国の医療費は2年間で2倍になりました。
日本は韓国の医療規模の4倍位ありますから、恐らく、
あっという間に膨大にお金が飛び上がる。
今オプシーボ(新型がん治療薬)で、
半額にしようなんて議論やってますが、
そんな話じゃ全然なくなります。
本当に深刻です。
1985年以来、とにかく日本の医療市場を解放する様に、
アメリカはずっと働きかけて参りました。
最近では新薬創出加算の様なものを作ったりして、
一様に製薬会社が有利な形で日本市場に参入して参りました。
しかしTPPが正にこういったですね、
米国が日本の医療産業の解放を行う最後の仕上げがTPPだと
僕は考えております。
ちなみに米国業界と保険業界の標的は日本市場であるという事は、
全国保険団体連合会の寺尾さんの論文から
サマリー(要約)を取ったものです。
私が医者になった頃は、1ヶ月の抗がん剤は数千円でした。
90年代になって数万円になりました。
21世紀になって数十万円になりました。
そして3年前の免疫チェックポイント阻害剤が出たら
数百万円になりました。
桁3つ違ってますけども、TPPが締結されればどうなるか?
要するに、アメリカの製薬会社の殆ど言いなりの値段になりかねない。
中医協(厚生労働大臣の諮問機関)ではチェック出来ません。
中医協のやってる事が透明性とか公平性を欠くと
ISD条項で訴えられたら出来ませんので、
かなり製薬会社の意向を汲んだ価格になる。
ダントツで日本の医療費は飛び抜けます。
最終的にはですね、
皆保険も実質的に崩壊するというふうに考えております。
患者負担が増大し、混合医療が解禁されます。
民間医療保険が拡大します。
営利産業が医療産業に入ってきます。
今でさえ薬剤は3兆円以上の輸入超過になっているものが、
もっともっと広がっていきます。
このままでは日本の医療は崩壊し、日本人の健康は守られません。
新技術が保険診療に出来ない事態が考えられますし、
実際の術式(外科手術の方式)までですね、
特許料を取るというような事態になります。
医療費も高くなりますので、
国民はみんな医療保険に入らざるを得ない社会にもなりかねない。
TPPの本質は
グローバル企業が一般国民を犠牲にした金儲けでございまして、
自由貿易は善であるという前提なんですけど、
国の状況とかですね、経済格差を考えてやるべきであって、
これ自体が本当に良いかどうかは話が別ですね。
産業革命以来、富の源泉ってのは労働力でした。
今はロボットも使える、AI(人工知能)も使える。
そしたら何が富の源泉かっていうと、
科学技術を持つか持たないかです。
そうすると科学技術の負の側面は隠蔽するという事になりますし、
そういう事が金儲けになっちゃうと、とんでもない格差が出来ます。
経済的に。
それをどういうふうに公平性を保って再配分するかっていうのが
本当の意味での政治家の仕事だと思います。
こういった本質的にやるべきことをきちっとやらないで、
どんどん企業が儲けるようなところに世界を誘導していくってのは、
とんでもない事だと思います。
その点では、議員としてよりは一人の人間として、
共に生きる社会をどう作るかっていう事を本当に真剣に考えて頂きたい。
最後になりますが、
生命を脅かすTPPの2つの大きな問題がございます。
医療問題を言いました。
もう一つは健康問題です。
例えばこの40年間、ホルモン依存性のガン、女性は、
僕医者になった頃、乳ガン15000人でした。
今90000人です。
前立腺ガンも殆どいなかったけど、今90000人で、
男性の罹患者数のトップになりました。
卵巣ガンもどんどん増えてる。子宮体ガンも増えてる。
ホルモン依存性のガンが5倍になってるんですよ。
この40年間でアメリカの牛肉消費量は5倍になりました。
正にエストロゼン(女性ホルモン)入のエサを与えて1割生産性を高めて、
そういう肉を食べている日本人もアメリカ人も5倍になってるんです。
ホルモン依存性のガンが。
それから耐性菌もそうですね。
豚や鶏には抗生物質入りのエサを与えて生産を高めてる。
そのため、
人間が肺炎になっても薬がなかなか効かないという問題もございます。
それから残留農薬が世界一緩和されてる。
とんでもない話だ。
今一番使われてるネオニコチノイド系の農薬が
自閉症の原因であることが突止められてます。
WHOでは発ガンにも関係しているとBランクにランキングされました。
それから認知症にも関係している。
鬱病にも関係しているという報告がどんどん出てきている。
このままいけばアメリカの子ども達が
二人に一人が自閉症になるよという論文が
ハーバード大学から去年出ました。
本当に、こういう事が深刻なんですね。
遺伝子組換えを日本人が一番食べてる。
アメリカにとって、大豆やトウモロコシは家畜のエサです。
ところが日本人は納豆で大豆食べます。
味噌や醤油の原材料です。
一番食生活で、
遺伝子組み換えの影響を受けるのは日本人の食生活なんです。
こういう事が全くチェックされないで、
世界一、遺伝子組み換え食品が普及してる。
日本人の健康そのものが保てません。
ガンの患者さんが増えてるのは高齢者だけじゃないです。
食生活を含めて増えてるし、更にもっと深刻なのは、
昔60以上になってガンになってたのが、今は40代はザラです。
約20年、若年化してガンになってます。
これが現実です。僕の実感として。
自分達の国で農薬を規制したり、
遺伝子組み換えを表示したりする事がTPPに入った場合に
出来なくなっちゃうんです。
日本の国の決まりよりもTPPの方が上位にある訳です。
こういう現実を冷静に考えて頂きたい。
最近では遺伝子組み換えで、
鮭も5倍位大きいものが作られてますよね。
これも規制しなくていいの?ってことですよね。
本当に何があるか分かりませんよ。
子宮頸がんワクチンだって、
今まで不活化ワクチンか弱毒化ワクチンで作ってたんです。
だから大きな問題は起きなかった。
子宮頸がんワクチンは遺伝子組み換え技術で作ってるんです。
更に効果を高める為にアルミニウムの様な
アジュバント(補助剤)を加えて作ってるから、
ああいう予期しない問題が起こっちゃう訳です。
もう少し冷静に、命を重視する、
お金よりも命を大事にするっていう発想に
切り替えるべきだと思います。
最後に、大変深刻なのは、今、福島から出ている放射性物質、
これは微粒子として浮遊してます。残念ながら。
そういうものと農薬も含めた化学物質が人間の身体に入った場合、
相乗的に発ガンするって事が動物実験で分かってます。
こういう多重複合汚染の社会になって来て、
恐らく2人に1人がガンになるっていわれてますけども、
多分20〜30年経ったら3人のうち2人はガンになります。
僕はとっくに死んでますから、
若い議員さんは是非確かめてください。
この場で西尾が嘘を言ったかどうか確かめて欲しい。
本当にガンがどんどん増える社会になります。
その点では自分たちの国でキチッと法律で、
ある程度規制出来る様な体制を作る為には
決してTPPに加入すべきではないと私は思っております。
ありがとうございました。
================================
「TPP恥ずかしくないのか!党としてウソをつく」
西尾正道参考人。12/2参院。
TPP特別委員会映像。
西尾さんは政府やその他の組織からの圧力も覚悟し、
意識もしながら、
異様に緊張しつつ必死に話しているように見えます。
こんな陳述映像や内容がニュース番組の解説者コメントなどより
「時間を割いて報道されていない」
ということは、
本当に恐ろしい話だと僕は思っています。
大きなイベントとかお祭りとか。
大きな事件とかスキャンダルとか。
マス系のメディアが「そのコト一色で染まっている」ような時、
何か大事なことが世界の片隅でスルリと決まっていたり。
本当は皆が見逃してはいけないシビアなことが
ニュースでさらりと発表されたり。
そういうことってあるかと思います。
あえて、そういうタイミングや、
多くの人が見逃しやすい全体状況を意図的に作り出していることって......
あるかと思います。
それが国家というものだったりするのかもしれません。
それが権力というものの正体だったりするのかもしれません。
僕らはいつも、
自らが選んだ人々に翻弄されていたりもするのでしょうか?
国家とは、そんなことが起きた時に、
国民の抵抗力が無力となるような
絶望的な仕組みにでもなっているのでしょうか?
今、目前のテレビでは、震災の時に
「国民全体であれだけ反対していた」
原発再稼働のニュースが溢れています。
税金を一兆円もかけて作った「もんじゅ」なる
原子力発電所を維持する方向の話も可決されています。
「もんじゅ」は維持だけで年間2百数十億円も!かかる発電所です。
ここで作ろうとしているプルトニウムとは、
人類の作った最強の毒物でもあります。
わずか「10000分の1」の成分を吸い込んだだけで
人が死に至る物質です。
そんなものをこの国の政府は作っていたのです。
今も維持しようとしているのです。
福島第二原発やウランの処理すらまともにできていないのに!
です。
「もんじゅ」はイギリス、アメリカ、フランス、イタリア......
全ての国が諦めて捨てた発電システムでもあって。
この国に至っては、40年前に作られて、
17年前にやっと稼働して、
その直後に事故を起こして、
今に至るまで1キロワットも発電できていない発電所です。
17年間、延々と燃料を保持するだけの作業を行ってきた発電所です。
17年です。
それをとり壊さずに
「年間200億円もかけてこれからも維持していきますよぉ〜」
......というニュースです。
そんな背筋が震えるようなコトゴトに関しては、
この国のマスなニュース番組では
「誰々が不倫してました......」
なんていう話より時間が割かれないわけで......
さらには、
「IR=Integrated Resort=統合型リゾート」という名の下に、
カジノ法案も成立に向けて進んでいて。
その裏で、
あれほど騒いでいたTPPに対する議論はいったいどこに?
行ってしまったのでしょうか。
カジノ問題よりTPP問題の方が
国家国民に対する影響は大きいハズなのです。
そのTPPにしても、
表層的な農業問題などを表に出しながら、
アメリカの真の狙いや、
別のところにある重大な問題などは......
いつも隠されているのです。
それらの問題はいったいどれほど報道されているのでしょうか。
その問題ごとというのは、
実は背筋が寒くなるようなことなのです。
いつも僕は、
国家なるものに対しては圧倒的な無力感に苛まれてしまいます。
この国が好きなのに、です。
ソコには悔しさも諦めもあって、
何かがオカシイようにも思ってもいます。
いつも国の「何か」が未熟であるような気がしていたりします。
理想の国家とは?
どんなシステムに磨き上げていくことが必要なのでしょうか。
そんな進化に向けて選挙という方法以外に
国民が国政に影響や力を及ぼしていく方法などはないものでしょうか?
デモとかクーデターとか、
そんな古典的な方法以外に、
もっと今のテクノロジーを利用したら可能となるような
新しいシステムは創れないのでしょうか。
作れるのに作らないのでしょうか?
政府の創造性の無さは、
僕ら国民一人一人の創造力の無さの現れなのでしょうか。
僕らはいつも、
その時々のテクノロジーや文化、
技術の進化に肝心の心や哲学が追いつけていないようにも思えます。
往々にして新たなテクノロジーが
常に文化や文明の進化を醸造していくように、
変革の順番にしても、
いつもテクノロジーが先行してしまう......
そんなことは致し方ないことだとも思いますが、
願わくば、心の進化もテクノロジー並みに早くならないものかと。
時折、怠惰で変化を嫌う自分の心を嘆かわしく感じたりもします。
つい先日。12月2日。
参議院のTPP特別委員会で、
北海道がんセンター名誉院長の西尾正道氏が意見陳述を行いました。
その陳述は、
今のこの国の政治中枢における病理が見事に表現されている
素晴らしいもののように僕には思えました。
これほどの率直さと明瞭さを持って話された陳述には
そうそう出会えないとも思います。
またそれが、とても悲しくもありますが......
しかし、これすらも、もしかしたら?
常套的な政治手法の手の内にあるような事でもあって、
「不満などは一旦吐き出させて」
とか、
「段取りはちゃんととったではないですか」
と。
「議論はつくしたではないですか」
と。
その後は
「喉元過ぎればなんとやら......」
で。
「国民などそんなものなので......」
と、また何事もなかったかのように
自分たちの思惑通りに全てを進めていく。
そんな段取り的意見陳述会であったりする可能性があることも、
やっぱりとても悔しくて。
悲しくて。
僕らはいったいどうすれば良いのでしょうか?
この西尾さんの陳述に拍手と尊敬の気持ちが浮かべば浮かぶほど、
その量に比例して、
大きな無力感と絶望感とが湧き上がって来てもしまうのです。
こんなことを記すことにいったいなんの意味があるのか?
記している僕自身、全く、何もわかってはいませんが。
いつか転記したウルグアイの「ムヒカ大統領」の
素晴らしき演説と同様に
「この陳述が一人でも多くの人に伝わればいいなぁ.......」
と、そんな願いだけは明確にあります。
なので、ここにも記し残しておこうかと思います。
西尾さんには真摯に敬意を表させていただきます。
================================
かつて自民党は
「ウソはつかない!TPP断固反対!」
って言ってました。稲田防衛大臣はかつて
「TPPのバスの終着駅は日本文明の墓場だ」
という発言をしてるんですけれども、
コロッと個人がウソをつくとかいうレベルではなくて、
党としてウソをついてる。
180度態度を変えちゃう。
国民は一体誰に投票したらいいんですか?
党の公約も破棄しちゃう。
修正どころか180度変えちゃう。
これはウソとしか言い様が無い。
倫理的、道義的な問題はどうなっているんでしょう。
恥ずかしくないんですかね!
TPP断固反対と何年か前に言っていたのに。
この様に息を吐くようにウソをつかれたら、やってられません!
国民は。
そもそも6000ページにも及ぶ内容を本当に皆さん読んでるんですか?
情報出して下さいといっても海苔弁当の段階です。
知らないで、赤信号みんなで渡れば怖くないって言って、
皆さん賛成しようとしている訳です。
冗談ではない。
こんな条文をまともにチェックもしてない訳ですから、
実際には赤信号も見ないで渡ろうとしている訳です。
これが今の現実です。
で、実際にTPPってのは基本的には、昔戦争、今TPPです。
昔は戦争を仕掛けて国益を取りました。
ところが公然と核兵器を持つ時代になったら
お互い面と向かって戦争は出来ない。
地域紛争は勿論起こりますけども、
国家として国同士がぶつかり合えないですから、国益を取る。
国益というよりむしろグローバル企業ですけれども、
国を動かしているグローバル企業の利益を取る為に、
貿易上の仕組みを変えて利益を取ろうってのが正にTPPでございます。
これがTPPの本質でございます。
米国の医療はとんでもなく高い。
日本のGDPの20%以上を占めてますし、
日本の7倍の医療費が使われてる。
TPPになるって事は、
結局アメリカナイズされた医療になるという事でございます。
もうお互いに助け合うとかですね、
共に生きるなんていう発想は無いんです。
とにかく、
医療も完全に金儲けの道具になるというふうに考えて下さい。
米国のロビー活動費見たら、
何がターゲットですか?農業とかそういうものじゃないです。
最大のターゲットは保険も含めた医療業界の仕掛けなんです。
2013年の3月4日付けのタイムスに28ページに渡る
「米国医療の驚愕・医療ビジネス」
という特集号が出てました。
正にこの中から取った記事であります。
こういう事によって日本の医療は多分、
かなり大幅に変わると思います。
ちなみに米韓FTAが2012年に締結されましたけど、
韓国の医療費は2年間で2倍になりました。
日本は韓国の医療規模の4倍位ありますから、恐らく、
あっという間に膨大にお金が飛び上がる。
今オプシーボ(新型がん治療薬)で、
半額にしようなんて議論やってますが、
そんな話じゃ全然なくなります。
本当に深刻です。
1985年以来、とにかく日本の医療市場を解放する様に、
アメリカはずっと働きかけて参りました。
最近では新薬創出加算の様なものを作ったりして、
一様に製薬会社が有利な形で日本市場に参入して参りました。
しかしTPPが正にこういったですね、
米国が日本の医療産業の解放を行う最後の仕上げがTPPだと
僕は考えております。
ちなみに米国業界と保険業界の標的は日本市場であるという事は、
全国保険団体連合会の寺尾さんの論文から
サマリー(要約)を取ったものです。
私が医者になった頃は、1ヶ月の抗がん剤は数千円でした。
90年代になって数万円になりました。
21世紀になって数十万円になりました。
そして3年前の免疫チェックポイント阻害剤が出たら
数百万円になりました。
桁3つ違ってますけども、TPPが締結されればどうなるか?
要するに、アメリカの製薬会社の殆ど言いなりの値段になりかねない。
中医協(厚生労働大臣の諮問機関)ではチェック出来ません。
中医協のやってる事が透明性とか公平性を欠くと
ISD条項で訴えられたら出来ませんので、
かなり製薬会社の意向を汲んだ価格になる。
ダントツで日本の医療費は飛び抜けます。
最終的にはですね、
皆保険も実質的に崩壊するというふうに考えております。
患者負担が増大し、混合医療が解禁されます。
民間医療保険が拡大します。
営利産業が医療産業に入ってきます。
今でさえ薬剤は3兆円以上の輸入超過になっているものが、
もっともっと広がっていきます。
このままでは日本の医療は崩壊し、日本人の健康は守られません。
新技術が保険診療に出来ない事態が考えられますし、
実際の術式(外科手術の方式)までですね、
特許料を取るというような事態になります。
医療費も高くなりますので、
国民はみんな医療保険に入らざるを得ない社会にもなりかねない。
TPPの本質は
グローバル企業が一般国民を犠牲にした金儲けでございまして、
自由貿易は善であるという前提なんですけど、
国の状況とかですね、経済格差を考えてやるべきであって、
これ自体が本当に良いかどうかは話が別ですね。
産業革命以来、富の源泉ってのは労働力でした。
今はロボットも使える、AI(人工知能)も使える。
そしたら何が富の源泉かっていうと、
科学技術を持つか持たないかです。
そうすると科学技術の負の側面は隠蔽するという事になりますし、
そういう事が金儲けになっちゃうと、とんでもない格差が出来ます。
経済的に。
それをどういうふうに公平性を保って再配分するかっていうのが
本当の意味での政治家の仕事だと思います。
こういった本質的にやるべきことをきちっとやらないで、
どんどん企業が儲けるようなところに世界を誘導していくってのは、
とんでもない事だと思います。
その点では、議員としてよりは一人の人間として、
共に生きる社会をどう作るかっていう事を本当に真剣に考えて頂きたい。
最後になりますが、
生命を脅かすTPPの2つの大きな問題がございます。
医療問題を言いました。
もう一つは健康問題です。
例えばこの40年間、ホルモン依存性のガン、女性は、
僕医者になった頃、乳ガン15000人でした。
今90000人です。
前立腺ガンも殆どいなかったけど、今90000人で、
男性の罹患者数のトップになりました。
卵巣ガンもどんどん増えてる。子宮体ガンも増えてる。
ホルモン依存性のガンが5倍になってるんですよ。
この40年間でアメリカの牛肉消費量は5倍になりました。
正にエストロゼン(女性ホルモン)入のエサを与えて1割生産性を高めて、
そういう肉を食べている日本人もアメリカ人も5倍になってるんです。
ホルモン依存性のガンが。
それから耐性菌もそうですね。
豚や鶏には抗生物質入りのエサを与えて生産を高めてる。
そのため、
人間が肺炎になっても薬がなかなか効かないという問題もございます。
それから残留農薬が世界一緩和されてる。
とんでもない話だ。
今一番使われてるネオニコチノイド系の農薬が
自閉症の原因であることが突止められてます。
WHOでは発ガンにも関係しているとBランクにランキングされました。
それから認知症にも関係している。
鬱病にも関係しているという報告がどんどん出てきている。
このままいけばアメリカの子ども達が
二人に一人が自閉症になるよという論文が
ハーバード大学から去年出ました。
本当に、こういう事が深刻なんですね。
遺伝子組換えを日本人が一番食べてる。
アメリカにとって、大豆やトウモロコシは家畜のエサです。
ところが日本人は納豆で大豆食べます。
味噌や醤油の原材料です。
一番食生活で、
遺伝子組み換えの影響を受けるのは日本人の食生活なんです。
こういう事が全くチェックされないで、
世界一、遺伝子組み換え食品が普及してる。
日本人の健康そのものが保てません。
ガンの患者さんが増えてるのは高齢者だけじゃないです。
食生活を含めて増えてるし、更にもっと深刻なのは、
昔60以上になってガンになってたのが、今は40代はザラです。
約20年、若年化してガンになってます。
これが現実です。僕の実感として。
自分達の国で農薬を規制したり、
遺伝子組み換えを表示したりする事がTPPに入った場合に
出来なくなっちゃうんです。
日本の国の決まりよりもTPPの方が上位にある訳です。
こういう現実を冷静に考えて頂きたい。
最近では遺伝子組み換えで、
鮭も5倍位大きいものが作られてますよね。
これも規制しなくていいの?ってことですよね。
本当に何があるか分かりませんよ。
子宮頸がんワクチンだって、
今まで不活化ワクチンか弱毒化ワクチンで作ってたんです。
だから大きな問題は起きなかった。
子宮頸がんワクチンは遺伝子組み換え技術で作ってるんです。
更に効果を高める為にアルミニウムの様な
アジュバント(補助剤)を加えて作ってるから、
ああいう予期しない問題が起こっちゃう訳です。
もう少し冷静に、命を重視する、
お金よりも命を大事にするっていう発想に
切り替えるべきだと思います。
最後に、大変深刻なのは、今、福島から出ている放射性物質、
これは微粒子として浮遊してます。残念ながら。
そういうものと農薬も含めた化学物質が人間の身体に入った場合、
相乗的に発ガンするって事が動物実験で分かってます。
こういう多重複合汚染の社会になって来て、
恐らく2人に1人がガンになるっていわれてますけども、
多分20〜30年経ったら3人のうち2人はガンになります。
僕はとっくに死んでますから、
若い議員さんは是非確かめてください。
この場で西尾が嘘を言ったかどうか確かめて欲しい。
本当にガンがどんどん増える社会になります。
その点では自分たちの国でキチッと法律で、
ある程度規制出来る様な体制を作る為には
決してTPPに加入すべきではないと私は思っております。
ありがとうございました。
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「TPP恥ずかしくないのか!党としてウソをつく」
西尾正道参考人。12/2参院。
TPP特別委員会映像。
西尾さんは政府やその他の組織からの圧力も覚悟し、
意識もしながら、
異様に緊張しつつ必死に話しているように見えます。
こんな陳述映像や内容がニュース番組の解説者コメントなどより
「時間を割いて報道されていない」
ということは、
本当に恐ろしい話だと僕は思っています。