雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

天使の取り分

2012-10-31 00:37:18 | 願い
先日、友達のH君が山梨県にある
サントリーの白州蒸溜所を訪ねて行ってました。
何でも最近ウイスキーに凝っていて......ということらしく。
とても楽しそうでした。
元バーテンダーの僕としたら、ついついカラミたくなる話題なので、



「白州よいよねぇぇ。。
庭にいると香りだけで酔っぱらいそうになるし。。
個人的には “酒造り” と言うことに関しては “山崎” の方が
何だか “凄み” を感じるんだけどね~。。」



なんて話をしたのですが。
その彼はレコード大賞もとっているくらいのトップ音楽作家なので、
何かと「凝り性」な性格で。
大阪府や京都にほど近い、その「山崎」蒸溜所にも既に



「行ったことあるよーん!」



などとのたまわっとりました。
いつのまに!?
びっくりさん w( ̄o ̄)w !



ウイスキーというものを超簡単!
分かりやすい!
......ってな感じで言いますと、
意外にこういう言い方はしないようなのですが......

「ビールを煮詰めたようなもの」

でして。
作っている場所が何処なのか?
原料は何なのか?
などによって名前や種類が決まってきます。
原料に関しては先に記したようにビール......なので、
多くは大麦やライ麦、コーンなども使います。
ちなみにワインや果実酒を蒸留していったものは
「ブランデー」と呼びます。
サトウキビは「ラム」。



お酒というのは古来より世界中で薬代わりとなっていたり、
神への捧げものとして扱われて来たりもしています。
そんなお酒に宿る神秘的な力や魅力というのは、
酒造り職人さん達の奥の深い造り方を見たり、知ったり、
そこに注ぎ込む愛情や情熱などを感じたりなんかしてしまうと、
そういった部分に依るところもとても大きいのだろうな......
などと思ったりもします。
白州蒸溜所などに行っても、
素晴らしい酒職人さん達はまるで自らの子供を育てるかのごとく大切に、
愛情を込めてお酒を造っています。
そして、その製法はウイスキーにおいても、それはもう......
奥深く神秘的なものです。
そんな風にして作られたお酒に時に不思議な力が宿る......
なんていうことも、ナントナク納得出来たりもします。
もし、機会などあれば、
日本酒の酒蔵やワイナリーなども含め、
お酒の造られる処を一度見てみる、
なんていうことはナカナカ面白いかもしれません。



ウイスキーの製造法を真面目に記していくと、
バーテン時代のコダワリなども出て来てしまい、
とても細かく長くもなりそうなので、ソコはブレーキをかけつつも、
そんなことを大まかに記してみますと、
ウイスキーというのは「醸造」された後(大まかや!)
アルコール濃度を上げるための「蒸溜」という作業をします。

その蒸溜されて出来たアルコール濃度の高い原酒は、
次に、大きな木の「樽」に入れられて。
その中で数年間貯蔵され、寝かされたりなんかしちゃいます。

寝かされている間、
樽の中ではお酒さんに「樽の木そのもの」の味や香りや
命などが溶け込んでいって、熟成が進んでいきます。
それがウイスキー独特の香りや風味、
色といったものを作り上げていくことになります。

寝かされる期間は短くて2年ぐらいから、
一般に多く流通しているものでは
大体5年から8年ぐらいのものとなるでしょうか。
高級品は10年から12年、18年、それ以上......
などといったものもあります。
樽の寿命が大体30年と言われているので、
それ以上のモノはあまり聞いた事はありませんが。
この樽の中で寝ている時間の長さで味も変われば、
価値や値段も変わっていくのです。



面白いのは、
この「樽」の中でウイスキーが寝ている間に、
年間で全体の3パーセントぐらいづつ、
樽の中のお酒が何処かに、空気に......
自然に溶け込んで無くなっていってしまうのです。
10年モノだと樽の30%ぐらいが消えてなくなってしまうこととなります。

薄暗い酒蔵の中で膨大に積まれた沢山の酒樽さん達の中で、
誰も、ナーーンにもイジっていないのに、
頼んでもいないのに、
お酒さん達は樽の中から外の世界へと、フワッと、
消えて無くなっていきます。
まるで誰かに?
何処かに?
運ばれていくように僅かな量が少しづつ「ちゃんと」消えていくのです。

コレは、実はウイスキーだけの話しではなく。
ワインもブランデーも日本酒も焼酎も、
みな同じ様に、熟成されていく最中に
「しっかり」消えていってしまう分のお酒があるのです。
それは、まるで



「美味しいものを造るためのヒツヨウナ対価だよ、、」



とでも言うかのように、です。
そんな決まって失われていくお酒のことを、
世界中の酒職人さん達は昔からこんなふうに呼んできました......



「天使の取り分」



......つづくことにした!(。・ω・。)



大好きなバーボン。
ブッカーズ(BOOKER’S)!
この木のケースがまた、良いのでやんすぅ。。(*´∇`*)


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