以下の話は私自身が見聞きしたものではなくて、主人からの伝聞です。
でも、日本人と韓国人(または、北朝鮮籍の人)の国民性の違いが現れていて、大変面白いと思うので採録をさせてくださいませ。
主人がみなとみらい(横浜)を歩いていたときのことです。場所は、インターコンチネンタルホテルのすぐそば。
万葉会館という、温泉施設があるところです。この会館は、芸能人なども来るとかいわれていたり、熱海から本当のお湯を運んでいるとか、いわれている施設で、大体四千円ぐらいで一日楽しめるそうです。でも、我が家では、誰も行ったことはないのですが、ともかく、その施設は海べりに建っています。
そこから、海上保安庁の『北朝鮮の不審船が保存をされている博物館』までの間は、ひたひたと波の打ち寄せる海岸となっています。しかし、その波ですが、ほとんど波ともいえないほど、静かなものです。東京湾の中の横浜湾(?)、のそのまた、いろいろな建物や埠頭に囲まれた一帯ですから。
でも、海そのものは結構深い模様で、人が落ちると危険ですから、フェンスで、水際までは入れないようになっているそうです。しかし、垂直のがけというわけでもなく、一種のテラス式の、かつ階段状の護岸が、三段ぐらいできているそうです。
その安全なしかし、普通なら人が入ってはいけないところで、がつん、がつん、と音がするので、不思議に思って、下の方をの覗いてみると二人のご婦人が、牡蠣を採っていたのだそうです。で、活発に会話を交わしている二人の、言葉がどうも朝鮮語らしくて、それなりに主人は納得をしたみたいです。
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私もすぐ納得をしました。実は横浜港(または、横須賀港)にはムール貝がびっしりと護岸に引っ付いています。おいしそうです。採ったらいいんじゃあないかと思いますが、日本人は誰もそれをしません。牡蠣は、ムール貝よりより、おいしさという点では、上等な種類の貝です。ただ、私は、横浜港に牡蠣が存在しているのには、今まで気がつきませんでした。で、その二人のご夫人は、万葉会館の従業員ではないかと、感じます。
または、前に万葉会館に遊びに来たことがある、川崎あたりに住んでいるおばさんで、「あそこに牡蠣があるわ」と気がついて、別の日に、貝採りようの武装をしてきたかな?だって、日帰りの観光に来て、急に気がついても、入ってはいけない場所に入って、牡蠣を鑿(のみ)などを使って、はがして、採るなど、普通の人にはできませんもの。この場所に土地勘がある人です。
特に日本人は、恥を知るというか、ルールに従うという性質があって、フェンスがあって、立ち入り禁止になっていたら、普通は入りません。それに、ただで、牡蠣を採るのは、貧乏に見えるので、それも恥ずかしがるでしょう。横浜には中国人も住んでいますが、彼らは、中華街を中心にビジネスで成功しているので、海岸で、牡蠣を採るなんてしないはずです。また、大陸から若い人を呼び寄せていますが、彼らも、若いので格好をつけたいから、恥ずかしがるでしょう。また、レストラン等に勤めていて、自分では料理を作らないと思いますので、牡蠣を手に入れようなどとは思わないはずです。
主人が見るところ、このご婦人たちは、はじめてではないようでした。最近、はがした牡蠣の痕が、点々と白く、しかもたくさん、コンクリートの護岸の上に残っているそうで、海女並みのベテランさんだったのです。ただし本当の海女ほど、危険を犯さないで採れる、形の護岸です。
私なんかにしてみれば、運河とか、海が汚かった時代を覚えているから、『ここで、採ったものなんか食べられないわよね』という感覚がある。今でも、奥まったところ、(たとえば、横浜駅のすぐそば)では、猫の死体が、ぷかぷか浮かんでいたりします。
でもね。下水道の整備が進んで、昔に比べればはるかにきれいになっていて、潮くささとか、どぶくささは消えています。牡蠣を採ったとしても、それを、一日ぐらい台所で、塩水につけておけば、貝が自然に、海水を呼吸(消化)して身奇麗になってくれるはずです。
それに、自分の国に住んでいるわけではないという居直りがあるのでしょう。国籍がどうかはわからないものの、『誰も私たちのことを知っているはずはないわよね』と言う居直りはあるはず。
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そこへ海上保安庁のものらしい、パトロールカーがやってきて、「そこへ入ってはいけません」といったのだそうです。すると若い方のご婦人が日本語で、「はい、わかりました」と答えたのですが、それっきりで、やめる気配がないのです。
すると、パトロール隊が、大変やさしい丁寧な言い方で、「ご存知かもしれませんが、夏の牡蠣は、産卵シーズンで卵巣に毒があるのですよ」といったのです。それもまた、若い方のご婦人が「はい、わかりました」と答えたのですが、実際には採集のがつん、がつんをやめなかったそうです。
いったんは向こうへ、走り去ったパトロール隊が、少し経って、戻ってきて、同じ注意をしたのだそうです。で、若いご婦人の方が、また、「はい、はい」と答えたのですが、実際には絶対にやめなかったのだそうです。
そういえば、私たちも教わっていますよね。英語で表記した場合のRのつく月には牡蠣は食べてはいけないのだと。つまり、四月から10月までは牡蠣は食べるべきではないと。
だけど、主人の見るところ、その二人はベテランの模様で、決してはじめてではないと見えたので、牡蠣が実際には、今(夏)でも食べられるのであろうということでした。
、
私は、「もしかしたら干すんではない。そしたら、毒が消えるのかもよ」といいました。または、濃い塩に漬けておいて、冬のキムチに使うのかもしれません。塩水の中に卵巣の毒素が溶け出していて、無害になるのかもしれません。
ともかく、この話から得る教訓は、日本人があまりにも馴致されすぎて、おとなしくなりすぎているということを、感じることです。若い人が草食系とよく言われるけれど、おばさん系も、もっと、野暮でもよくて、野蛮でもいいのです。その方が生き生きしていて、たくましくて、楽しいかもしれません。
われわれ日本人の間には、このごろ、家庭菜園ははやっています。それは、歴史的に言えば、弥生時代の習性を思い出しているということです。でも、野原や海に行って、採集をして、食料を得る生活など、すっかり忘れています。つまり、縄文時代の習性などはるか昔に捨て去っていて、思い出しもしないというわけです。
潮干狩りでアサリを採る海岸だって、横浜には残っていません。鎌倉の海だってアサリなんか採れるはずもないです。
二人のご婦人は、自然に引っ付いてきた牡蠣を見つけて、「これねえ。ほうっておいたら、死ぬだけよ。もったいないわよ」と言い合って採集しているのでしょう。決して貧乏なわけではないと思います。ほほえましいたくましさです。
最後になりました。私はムール貝だけは、専門の漁師さんが入漁して、採ったらよいと感じます。きれいな海水に二日ぐらいつけて置けば大丈夫で、食べられると思う。確かに、『そのまま、自然に死なせたら、もったいない』と思うほど、大量にありますし。横浜にも横須賀にも。
では、2010年7月3日 雨宮舜
でも、日本人と韓国人(または、北朝鮮籍の人)の国民性の違いが現れていて、大変面白いと思うので採録をさせてくださいませ。
主人がみなとみらい(横浜)を歩いていたときのことです。場所は、インターコンチネンタルホテルのすぐそば。
万葉会館という、温泉施設があるところです。この会館は、芸能人なども来るとかいわれていたり、熱海から本当のお湯を運んでいるとか、いわれている施設で、大体四千円ぐらいで一日楽しめるそうです。でも、我が家では、誰も行ったことはないのですが、ともかく、その施設は海べりに建っています。
そこから、海上保安庁の『北朝鮮の不審船が保存をされている博物館』までの間は、ひたひたと波の打ち寄せる海岸となっています。しかし、その波ですが、ほとんど波ともいえないほど、静かなものです。東京湾の中の横浜湾(?)、のそのまた、いろいろな建物や埠頭に囲まれた一帯ですから。
でも、海そのものは結構深い模様で、人が落ちると危険ですから、フェンスで、水際までは入れないようになっているそうです。しかし、垂直のがけというわけでもなく、一種のテラス式の、かつ階段状の護岸が、三段ぐらいできているそうです。
その安全なしかし、普通なら人が入ってはいけないところで、がつん、がつん、と音がするので、不思議に思って、下の方をの覗いてみると二人のご婦人が、牡蠣を採っていたのだそうです。で、活発に会話を交わしている二人の、言葉がどうも朝鮮語らしくて、それなりに主人は納得をしたみたいです。
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私もすぐ納得をしました。実は横浜港(または、横須賀港)にはムール貝がびっしりと護岸に引っ付いています。おいしそうです。採ったらいいんじゃあないかと思いますが、日本人は誰もそれをしません。牡蠣は、ムール貝よりより、おいしさという点では、上等な種類の貝です。ただ、私は、横浜港に牡蠣が存在しているのには、今まで気がつきませんでした。で、その二人のご夫人は、万葉会館の従業員ではないかと、感じます。
または、前に万葉会館に遊びに来たことがある、川崎あたりに住んでいるおばさんで、「あそこに牡蠣があるわ」と気がついて、別の日に、貝採りようの武装をしてきたかな?だって、日帰りの観光に来て、急に気がついても、入ってはいけない場所に入って、牡蠣を鑿(のみ)などを使って、はがして、採るなど、普通の人にはできませんもの。この場所に土地勘がある人です。
特に日本人は、恥を知るというか、ルールに従うという性質があって、フェンスがあって、立ち入り禁止になっていたら、普通は入りません。それに、ただで、牡蠣を採るのは、貧乏に見えるので、それも恥ずかしがるでしょう。横浜には中国人も住んでいますが、彼らは、中華街を中心にビジネスで成功しているので、海岸で、牡蠣を採るなんてしないはずです。また、大陸から若い人を呼び寄せていますが、彼らも、若いので格好をつけたいから、恥ずかしがるでしょう。また、レストラン等に勤めていて、自分では料理を作らないと思いますので、牡蠣を手に入れようなどとは思わないはずです。
主人が見るところ、このご婦人たちは、はじめてではないようでした。最近、はがした牡蠣の痕が、点々と白く、しかもたくさん、コンクリートの護岸の上に残っているそうで、海女並みのベテランさんだったのです。ただし本当の海女ほど、危険を犯さないで採れる、形の護岸です。
私なんかにしてみれば、運河とか、海が汚かった時代を覚えているから、『ここで、採ったものなんか食べられないわよね』という感覚がある。今でも、奥まったところ、(たとえば、横浜駅のすぐそば)では、猫の死体が、ぷかぷか浮かんでいたりします。
でもね。下水道の整備が進んで、昔に比べればはるかにきれいになっていて、潮くささとか、どぶくささは消えています。牡蠣を採ったとしても、それを、一日ぐらい台所で、塩水につけておけば、貝が自然に、海水を呼吸(消化)して身奇麗になってくれるはずです。
それに、自分の国に住んでいるわけではないという居直りがあるのでしょう。国籍がどうかはわからないものの、『誰も私たちのことを知っているはずはないわよね』と言う居直りはあるはず。
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そこへ海上保安庁のものらしい、パトロールカーがやってきて、「そこへ入ってはいけません」といったのだそうです。すると若い方のご婦人が日本語で、「はい、わかりました」と答えたのですが、それっきりで、やめる気配がないのです。
すると、パトロール隊が、大変やさしい丁寧な言い方で、「ご存知かもしれませんが、夏の牡蠣は、産卵シーズンで卵巣に毒があるのですよ」といったのです。それもまた、若い方のご婦人が「はい、わかりました」と答えたのですが、実際には採集のがつん、がつんをやめなかったそうです。
いったんは向こうへ、走り去ったパトロール隊が、少し経って、戻ってきて、同じ注意をしたのだそうです。で、若いご婦人の方が、また、「はい、はい」と答えたのですが、実際には絶対にやめなかったのだそうです。
そういえば、私たちも教わっていますよね。英語で表記した場合のRのつく月には牡蠣は食べてはいけないのだと。つまり、四月から10月までは牡蠣は食べるべきではないと。
だけど、主人の見るところ、その二人はベテランの模様で、決してはじめてではないと見えたので、牡蠣が実際には、今(夏)でも食べられるのであろうということでした。
、
私は、「もしかしたら干すんではない。そしたら、毒が消えるのかもよ」といいました。または、濃い塩に漬けておいて、冬のキムチに使うのかもしれません。塩水の中に卵巣の毒素が溶け出していて、無害になるのかもしれません。
ともかく、この話から得る教訓は、日本人があまりにも馴致されすぎて、おとなしくなりすぎているということを、感じることです。若い人が草食系とよく言われるけれど、おばさん系も、もっと、野暮でもよくて、野蛮でもいいのです。その方が生き生きしていて、たくましくて、楽しいかもしれません。
われわれ日本人の間には、このごろ、家庭菜園ははやっています。それは、歴史的に言えば、弥生時代の習性を思い出しているということです。でも、野原や海に行って、採集をして、食料を得る生活など、すっかり忘れています。つまり、縄文時代の習性などはるか昔に捨て去っていて、思い出しもしないというわけです。
潮干狩りでアサリを採る海岸だって、横浜には残っていません。鎌倉の海だってアサリなんか採れるはずもないです。
二人のご婦人は、自然に引っ付いてきた牡蠣を見つけて、「これねえ。ほうっておいたら、死ぬだけよ。もったいないわよ」と言い合って採集しているのでしょう。決して貧乏なわけではないと思います。ほほえましいたくましさです。
最後になりました。私はムール貝だけは、専門の漁師さんが入漁して、採ったらよいと感じます。きれいな海水に二日ぐらいつけて置けば大丈夫で、食べられると思う。確かに、『そのまま、自然に死なせたら、もったいない』と思うほど、大量にありますし。横浜にも横須賀にも。
では、2010年7月3日 雨宮舜