AN現代針灸治療

ANとは「にただあつし(似田敦)」のイニシャルです。現代医学的知見に基づいた私流の針灸治療の方法を解説しています。

現代鍼灸科学研究会 H24.5.20の紹介

2012-06-08 | 講習会・勉強会・懇親会

私達有志は10年ほど前から、年2回、春と秋に現代鍼灸を中心とした鍼灸勉強会を行っている。元々は玉川病院東洋医学科に在籍した鍼灸師の集まりだったので、玉川現代鍼灸研究会と称した。しかし現在では玉川とは無関係なので、「玉川」の名称を省略することにした。すると現代鍼灸研究会となるが、既存に類似の会があるので、半年前から「現代鍼灸科学研究会」という名称に変更した。
今回は、平成24年5月20日、東京都立川市の市民会館で行った。メンバーはその都度異なるが、今回は13名の参加を得た。参加費は、発表者500円、非発表者は1000円であり、講師への謝礼という考え方はもっていない。互いに教え、教わるという姿勢が原則だからである。 

「現代鍼灸研究会」(旧称)というプラカードを持っているのは、代田文彦先生(故)の弟さんの代田泰彦先生。

発表内容(発表者敬称略)
1.鍼灸と自律神経所感2012 by小宮猛史   
2.なぜ、「これ」は健康にいいのか?(順天堂大 小林弘幸)資料提示  by小宮猛史
3.山元式新頭針の概略 by似田敦 
4.和田清吉先生の頭髪際刺針法の概略  by似田敦
5.東京都保険福祉局痛く学術講習会「鍼灸による逆子の胎位矯正」(岩元健太朗報告)
  の内容紹介 by紺野康代
6.山本中式奇経治療の紹介および奇経診断のための打診法 by紺野康代  
7.坐骨神経痛の鍼灸治療 症例報告 by金城美智子
8.五十肩および膝関節痛の針灸治療 症例報告 by高秀喜幸

総評
当会の基本方針は、「新しい知見を参加者に知らしめる」ことにある。新しい知見を見いだせなかった者は発表できないことになる。半年前の前回の発表会は、そのプレッシャーからか発表した者は3名だけだった。私は大いに憤慨して、全員報告して下さいというメールを全員に送ったこともあって、発表数は確保できたと思っている。しかし臨床に密着した発表が少なかったのは残念だった。運・不運があるのでやむを得ないことであろう。
「新しい知見を知らしめる」という課題だけでは厳しいので、通常の症例検討でもよいことにしている。むしろこちらの方が討論が活発になるので、これはこれでいいと思う次第である。
次回勉強会は、11月中旬の日曜、東京都立川市の市民会館で行います。10月になったら、参加者募集要領をお知らせします。発表できる方の参加をとくに歓迎します。