会と名がつくと、人の力は偉大になる。
専門家、有識者と呼ばれる人の発言力は、会の名によって支えられる。
その力は、求められる知見に有効な働きをする成分と、別の働きをする成分とが合成されたものになる。
別の働きとは、会の名による票田に水を湛える働きである。
専門家、有識者と呼ばれる人が、会の名の看板を掲げて、注文に応じた「別の働き」のほうに意力を注ぎ込めば、有効な知見はごくわずかになる。
ときには無に近い、そんなことさえある。
会の名というものは、なんとなく確からしいというだけで、信頼の素因にはなりにくいものなのだということが、世の中に目立って来ている。
「別の働き」が増えてきているからだ。
困ったものだ。