業績とは、①事業・学術研究上の成績。②事業・学術研究などの上でなしとげた仕事。また、そのできばえ。
これは手元にある二つの国語辞典にある業績という言葉の解です。
政治を一種のグループ作業とみて事業であるとするのはやや無理筋の感がある、と言ったとき「そうだ」と思うか「違う」と思うか、みなさんはいかがでしょうか。
「そうだ」という思いは、どういうことなのでしょう。
政治は事業ではないから、業績を問われないものであるという、何とはなしの思いとつながっているのではないか、とふと考えたのです。
人間がすることには、みな締めくくりがあります。
事業・学術研究でなくても、スポーツには勝敗、音楽には最終小節、演劇には幕、噺には落ち、揉めごとには落とし前という締めくくりがあります。
締めくくりのはっきりしないのは政治だけのようです。
試みに、「政治家の」で検索してみましたが、政治家の業績という言葉は見つからず、「政治家の仕事」というキーワードで出てきたのは,政治家の仕事内容、役割としてどういうことをするのかという説明だけでした。
いま国会議員が議員らしい仕事をしないのはなぜなのか、それは業績を問われないからでしょう。
選挙があると多くの人は言いたがりますが、選挙は業績評価ではありません。
選挙結果に現れるのは、未来への期待の度合いであって、過去の実績の評価にはなりません。
評価しようにも、そこではもう対象が入れ替わっているのです。
国会議員にしっかり仕事をしてもらうには、選挙で判定というごまかしの言葉に騙されてはいけません。
新しい評価制度を確立しなければ、ただ時間を過ごして地位の継続に専念する蒙昧の輩たちが目を覚ますことはないでしょう。
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