バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

記憶点検のためのカード

2011-01-27 09:43:24 | バネ
 ある時カードゲーム「神経衰弱」が苦手になったことに気づいた。それは唐突な発見であった。大人になるとトランプで遊ぶ機会すくなくなるから、発見遅れたんですね。こんな言い方するとまるで病気みたいだけど、案外これは脳みその衰退の第一歩であると思うから、この場合発見遅れるという表現でもふさわしいと思います。
 高齢者になると、昔のことはよく覚えているのに直前のことは思い出せないという現象。そんなことってあるのかと思っていたけど,今ならリアルにわかる。これは脳みその表皮が固くなってあるいは全体の水分が抜けて、新しいものが浸透しにくくなっているような感じ。それともう一つ、色々な経験してきた脳は、多少のことにはビックリしなくなって印象に残らないのかもしれないとも考える。
 さてこういう脳の老化とは別物のはずの小中学生の脳みそ。何度繰り返し説明しても,次ぎの日来るとまた解き方忘れているこの現象。どう解釈すればいいの?なんで中に記憶として入っていかないの?まったく覚えていないというわけではない。途中まで説明すると、「あー,思い出した」と言うから記憶の引き出しがぐちゃぐちゃか,脳みそっていう部屋の中が散らかっている状態かな。だからこういう子にはまず、部屋の片付け方から教えないといけない。部屋が整ったら,収納整理にかかる。一緒に分類し引き出しに納める。ようやく整ったとしても、最初はどこに入れたかうまく見つけ出せないから,しばらくは手伝ってあげる。そのうち場所を覚え、なめらかに学習できるようになる。ここまで来るとバネ作成のカードが生きてきます。整理した引き出しの場所をしっかり覚えているか点検作業のためのカードです。だからやみくもにカードだけ勉強していれば合格するって言うわけじゃない。カード学習に到達するまでの時間や労力が必要なんです。
 こうやってその子の進み具合に応じて活用してきたカード。中学生版、改訂中。