バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

おじいさんを見分けるということ

2011-02-26 07:28:12 | 
 恒例の絵画サークルの発表会が今週末に行われる。飾り付けも4回目となると我々グループはどこよりも段取りよかった。
 たかが公民館行事だけど、一応人目に絵をさらす事になるので直前まで描いていたので、乾かないまま額に入れて搬入する事となった。描きかけだけどそれでもこの絵は出したかった。あえて描きかけを展示し人目にさらすのも、それも良しと思える。いざ飾り付けると少し気になる点が見えて来たので、部屋にあったチョークを上にかぶせ応急処置をしてかけ直した。
 そうやって順調に飾り付けしていると、他のグループから絵を展示するパネルを使いすぎるとのクレームが入った。こちらとしては事前調整した申請分を使っているので特に問題ないのだが。そう言いに来たおじいさんは、言うだけ言って、こちらの返答に耳を貸さず、リアクションも見ず、まさに言うだけ言って出て行ってしまった。その後順調に飾り付けが進んだ頃、ふらりとおじいさんが部屋に入って来た。おっと、さっきのおじいさん。また何かいちゃもんかー、と身を固くすると、「さっきの人じゃないよ」とメンバーの一人が言う。「あなたはまだ若いから、おじいさんはみんな同じに見えるんでしょ。私なんか、若い子や若い奥さん達、みんな同じに見えるよ」って。私から見たら、さっきとさっきのおじいさん、服装まで同じだと思うけど、全然違う人だという。そういえば、おじいさんというくくりでしか見ていなかったかもしれない。どんな顔してた?どんな服装だった?
 自分とカテゴリーが違う集団、例えば若いお姉ちゃんの一部は「金髪パンダ」というくくりに入れちゃってるでしょ。自分から遠ければ遠いほど、ひとくくりにしてしまう傾向は、確かにある。じいちゃん、ばあちゃん達を個として見分けられるようになる時は、そっちへの仲間入りって言うことですか。