鳥取市でも昨日50㎝の積雪で今もまだ降っているとのこと。
地元の人が、朝から雪かきずーっとしていますと言っていました。
雪かき大好き、雪かきやりたーいってレベルではないですね。
車の運転、お気をつけ下さい。
さて、楽しかった鳥取旅行をいろいろ思い出しながら綴るので、どんどん中身が膨らんでしまい、夏にあったことまで盛り込んで長くなってしまいましたので、まだ蟹まで行かれません。
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高速バスで浜松町を出発し、ようやく鳥取駅に到着しました。
鳥取駅で合流した我々一行は、まず温泉へ。
鳥取駅から車で20分ほどのところにある吉岡温泉に行くかという案もあったけど、とにかく早く入りたいので市内の元湯温泉
へ。ここは朝6時からやっていて入り口に駐車場がある。県庁所在地で、JR駅至近に温泉があって無料の駐車場があるって、この街くらいじゃない。
鳥取の温泉の湯質は固く強い。足にジンジンくる。入った瞬間に別所温泉のように化粧水が肌にすーっと浸透するような柔らかさもいいけど、ここの湯の強さもそれはそれでいい。体の芯に残るバス酔いがとろけていくというよりも、温泉パワーで強制的に押し出されていく感じ。旅の疲れが一気に吹き飛んでいった。
入浴後夫と娘は市内散歩にでかけ、わたしはその間しばし休憩をとることにした。
2時間ほど休んでいる間に、夫と娘は鳥取城跡を散策し、「すなば珈琲」に行ってきたという。
「スタバはないけど、すなばはあるよ」
と自虐でキャッチしてしまえる「とっとりー」に人気のスナバ珈琲。ここのモーニングセットって、おにぎりにコーヒーとか、朝粥にコーヒーの組み合わせ、なんすか? とは思うけど、これだからいいかも、ともしみじみ思える。
スタバに行くと、平静を装いながら小難しいスタバ用語でオーダーしないといけないという非日常感に辟易気味だし、だからこうなんだよと無理矢理納得させられる価格設定に疲れながら精算するのだが、ここは田舎の「ルノアール」感があり、楽だ。休憩するんだから、楽じゃなきゃいけない。
鳥取城跡を8月に訪れた時のこと。仁風閣を出たところで、
「仁風閣は映画の撮影に使われたって知ってる?」
と城跡入り口で「おはようございます」と挨拶したおじいさんが話しかけてきた。
二言三言ことばを交わし先へ進むと、先回りしていたおじいさんが「こっちで写真撮るといいよ」と教えてくれた。おじいさんお勧めの撮影スポットは市内が一望でき、遠く白波寄せる日本海までスーッと伸びていく景色。撮影後しばらくおじいさんと一緒に歩くことになった。にわかガイドのおじいさんは、天球丸のこと石垣のこと、水の道のこと進むコースに合わせて説明を入れ、と言うよりおじいさん設定のガイドコースに誘導されるように公園内を歩いた。
「ふんふん」とか「へー」などと相づちを返しながら歩くこと小一時間。城跡散策の次に回る浦富海岸島めぐり遊覧船小型船の予約しているが、こちらは次の便に予約し直したほうが良いなと思う。
久松山は岩がちで、石がゴロゴロしている道を歩いているうち、サンダル履きの左足小指が靴擦れになってきた。炎天下を歩いているこの状況と靴擦れの問題さえなければ、このまま山頂まで案内したげる風なおじいさんにお任せするんだけどな。残念だけどおじいさんとはこの辺でお別れすることにした。
鳥取城跡がある久松山公園は桜の名所だとのことで、
「桜の季節に来ると、ここが一番の絶景ポイントだよ」
と最後にもう一押しお勧めスポットを教えられる。
それじゃ、春にまた来なくちゃね、と思う。
我々との散策が終わると、おじいさんは次に城跡に入ってきた2人組に声かけていたから、あの人はあーやって観光ボランティアしているのかもしれない。
今回は早朝でもあったし、そんなラッキーガイドおじいさんには巡り会わなかったとのこと。その代わりというのもなんだけど、帰り際に橋の近くに設置されているボタンを押したら、静かな朝の街に大音量で唱歌「故郷」が流れ出したそうだ。
そうそう、ここは童謡・唱歌の里だ!
「故郷 (ふるさと)」の作詞者は信州中野出身の高野辰之、作曲者は鳥取市出身の岡野貞一。3月に訪れた「わらべ館」で唱歌故郷を通じた鳥取と長野のつながりを知って、勝手にこの地にご縁を感じている。
次行ったときは、そのボタン押してみよう。
あまりの大音量でビックリしたとのことだから、心してオンすることにしよう。
さて体調回復したのでひとまずは早めの昼食をとり、地元のジュニアや高校生の練習会にお邪魔した。
先日関東から鳥取に赴任した方が、
「鳥取は外を歩いている人がほとんどいないのに、体育館行くと、こんなに人がいるのかー!って思うくらい、バドミントン盛んなんですよ」
と言っていた。バドミントン競技登録人口比は日本一だそうだ。バドミントンが盛んなのは、熱心な指導者がいるだけでなく、冬場アウトドアスポーツが限られる地域であることや、2人いれば出来る点、さらにはスポーツ性が鳥取人気質に合うのか。その辺のところはよくわからないが。
確かに。体育館はバドミントンだけでなくスイミングやらで集まっている子ども達で賑やかだった。
地元の人に「今回は蟹を楽しみに来た」と言うと、地元ならではの穴場を教えてもらった。そこは「海でとってそのまま即食すのだから、とにかく美味い!」とのこと。行き方を説明されたが途中までの地図は頭で描けたけど、後半はちんぷんかんぷんであったから、次回行くとなったら事前にもう一度説明してもらおうと思う。
さてそうこうしているうちに夕刻になったので宿にチェックインすることにした。
宿泊は娘が予約しておいてくれた「観水庭こぜにや」さん。
今回はビジネスホテルに泊まるつもりでいたら、こぜにやさんの口コミ読んだことあるのかと娘が言う。
「読めば分かるよ。泊まりたくなるから」
と、その言葉通りまんまと泊まりたくなり、
「もしこぜにやさんに泊まるなら、自分も一緒に泊まろうかな」
これは娘の作戦勝ちか。
駅前通りから一つ角を曲がるとそこに広がるこぜにやワールド。駅至近とは思えない静けさとたたずまい。通された部屋は一番奥で、コの字型の大きなソファーがある絨毯敷きの部屋。どこで靴脱ぐのかためらう立派なたたきの間(?)の先に座敷があった。
「もう少し早ければ紅葉が調度見頃でした」
と開け放たれた障子の先は、池や渡り廊下を望む。部屋が一階っていうのもいい。
すぐさま温泉へ。
貸し切り風呂が2カ所ある。予約なしで入れる。空いていればいつでも入れる。制限時間もない。と何から何までご自由にというスタンスの貸し切り風呂。どちらも空いていたのでまずは左側の檜風呂に入る。
鍵をかけると浴場へ向かう渡り廊下に風呂使用中ランプが点灯するシステムになっているから、途中でドアをガチャガチャされる気ぜわしなさもなく、安心してゆったり入れた。貸し切りというからこじんまりした家族風呂をイメージしていたが、大人4人でもいけちゃう広さ。掛け流しを堪能し、もう一つの貸し切り風呂をはしごしようと思ったら、さっきは空いていたけど今は使用中とのこと。
朝風呂に続いて2回目の風呂を堪能し、本日のもう一つのミッション。
それは夕食。こぜにやでの夕食も楽しみだったが、今回は娘がいつもランチでお世話になっているという「海鮮問屋 海勝丸」さんへご挨拶を兼ねて出陣す。
旅館を出てアーケード街を歩くと、なんだか人がざわざわ歩いている。
忘年会シーズンだからか、蟹シーズンだからか、特に海鮮系の店の前が賑わっている。アーケード街で肩がぶつかりそうになって人が多いことに改めて気づいた。静けさもいいけど、こういう人の波も旅情をそそる。これから向かう夕食に、ズンズン期待が高まるぞ。
歩くこと数分で「海鮮問屋海勝丸」に到着。
ここから蟹づくしの夜が始まった。
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下知識がないまま観光すると、歴史や価値がよく分からない。帰ってきてパンフ読み直して、もう一度行ってこよう! となります。
ガイドおじいさんの説明はもう一度聞きたい。