夏季休業が終わり、少し作業が立て込んでいましたので、新型の作業が遅れました。

写真は、ヤマハのカットモデル(逆車)です。一番左が第1膨張室で、4本のエキパイが接続されます。次に真ん中の部屋を通過している2本の触媒を通り、一番右の第2膨張室に入ります。一応、アメリカ仕様と国内仕様のチャンバー室の中身を確認しましたが、完全に切り開いた状態ではないので、だいたいの数値を測ってみました。
第1膨張室は、見た限りでは、特に逆車と国内仕様の違いは無いようでした。エキパイは、共通です。次に触媒ですが、2本あるのですが、直径と長さも見た限りでは同じでした。第2膨張室ですが、内部構造は、特に仕切り板も無く、大きさも同じだと思います。第2膨張室から第3膨張室につながるパイプにEXUPが装着されているのですが、このパイプ径と長さ、EXUPバルブが逆車と国内仕様では、完全に別部品で、おおよそですが、逆車のパイプ径が約51mm、国内仕様が約43mmで、多少の隙間がありますが、EXUPバルブも同様です。また、逆車の場合は、EXUPバルブのすぐ後で、ファンネル状(ベルマウス形状)で終わっていますが、国内仕様は、ここから約25mmほど長く、ちょうど柱の部分まで、延びています。また、エンド部分も、排気効率を上げないように、ファンネル状では無く、ただのパイプです。
第3膨張室は、触媒が2本通っているので、右と左と比べた場合、右側の方が抜けが良さそうです。


写真は、国内仕様の第3膨張室の出口部分のパイプを切断したものですが、内部に円錐状のパンチングメタルが有りました。

写真は、逆車のチャンバーで、治具に固定してあります。

写真は、国内仕様のサイレンサーの中身ですが、逆車と違い、チャンバー出口からのパイプ径に合わせるため、サイレンサー入り口の径も絞られています。また、二股の部分は、逆車は、パンチングの左右合わせではありません。国内仕様については、消音効果を増すためにパンチングになっていると思われます。最後の出口の部分は、更に径を絞られていて、出口から見ると2重管に見えます。国内仕様サイレンサーは、中心部のパンチング部分を支える為、内部にステーが有り、スポット溶接痕があるため、表は、化粧板がリベット止めされています。
次に、加工についてですが、チャンバー内部については、EXUP部分が違いますが、ここを作り変えるとすると大掛かりになるため、今回は、そのまま使用し、出口部分の円錐状のパンチング部分をカットし、逆車と同じパイプ径にします。
サイレンサー内部も、何パターンか悩んだのですが、今回は、逆車と同じ構造とし、入口から出口まで、新設します。これにより、サイレンサーボディ内部のステーもカットします。
チャンバー室内で、逆車より、排圧が掛かっている為と、出口部分のパイプ径を太くする為、今回、サイレンサー部は、逆車と同じ、ストレートに近い構造とします。
出来上がりましたら、写真をアップしたいと思います。
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