旧型Vmaxの最近というか今週の作業及び先週の補足です。
先週交換したインナーチューブですが、点サビがあります。
これは、アウターチューブのオイルシールのすぐ下に入れるスライドメタルです。写真右の筋は、製品自体の割ですが、それ以外の立て傷は、点サビによる傷です。メタルに傷が入るぐらいなので、オイルシールも傷が入り、オイル漏れになります。
分解ついでですが、旧型Vmaxの43mmタイプのインナーロッド3種類です。順番が違いますが、真ん中が、1993年~2000年、左側が、2001年~2003年、一番右が2004年~2007年です。部品の変更は、メーカー側の理由ですので、定かではないですが、2004年以降は、オイル通路の穴径や、インナーチューブも変更になっているので、おそらくダンピングを弄ったのではないかと思います。
また、インナーロッドのスプリング側の厚みが違うので、スプリングの長さも変更になっています。
車検後整備です。お客さんが、ユーザー車検で、継続検査を受けてきました。整備のみ担当です。最近は、ユーザー車検の方も多いと思いますが、整備のみの受付も行っています。
フォークシール破損です。まだ、それほど出ていないので、キャリパーまでは、流れていません。
反対側は、滲み程度ですが、両方交換します。
ダストシールひび割れです。隙間が空いてくると、水の浸入や、ホコリの侵入が有ります。
交換作業中です。インナーチューブは、軽く研磨し、再組み立てです。
旧タイプのクランクケースですが、水冷式オイルクーラー装着車両のため、カートリッジタイプに変更してあるので、交換が楽です。
クーラント交換のついでに、漏れ修理です。クーラントが漏れたり、滲むと白く乾いた後になります。
クラッチフルードです。濁っているのと沈殿が有ります。
ブレーキフルードの交換前と、
交換後です。
リアフレーム補強溶接試作バージョンの頃です。
ギアオイルは、9000km(オイル交換3回に1回)か、1年に1回は交換した方が良いと思います。
左が、純正のドレンボルトのガスケットです。右側は、よく有るアルミ製のガスケットです。
純正は、つぶれる形状になっており、裏表が有ります。
左側が、ケース側、右側が、ボルト側です。締込んでいくとケース側がつぶれて密閉するようになっています。
ヤマハの車両は、ほとんどのドレンボルトがこの形状の物を使用しています。Vmaxの場合は、共通化されているので、エンジンオイル、ギアオイル、クーラントとも、このガスケットです。ちなみに、スパークプラグのネジ山のガスケットも同じ形状です。このタイプは、密閉性が必要だけれども、定期的に外す場合に使用されています。純正の場合、ほとんどが、鉄製のドレンボルトで、クランクケース側が、アルミ製で、クランクケース側のネジ山を痛め易いので、このガスケットを使用していると思われます。煩雑に脱着しないブレーキホースや、オイルライン等は、銅や、アルミ製のワッシャーが使われています。
徐々に、オリジナルパーツの再販を始めています。製作し、在庫ができ次第、オークションに出品していきます。右上のオークションページでご覧ください。
お客様売却希望車両の記事のリンク(前日記事)です。
現状確認、試乗中です。詳細は後日。
試乗前に、外したスイングアームとギアケースです。これから加工及びペイント作業です。
ただ、交換用にオークションで、お客様が入手された中古のスイングアームとギアケースをとりあえず組んで、テスト試乗だったのですが、一部、部品足りず、ギアケースに水混入と、なかなかオークション購入部品は、侮れません。やはり、部品取りか、オーバーホール前提でないと怖いです。
2014.06.26 作業担当 ヤダ(矢田)