先日、最近中古で1985年式の中古車を購入された方がご来店し、少し話をしたのですが、購入の際に、こだわったのは、初期型ホイールだということだけですということでした。何カ所か社外品の部品が付いていたので、説明をしていたのですが、純正の状態を把握していたわけでもなくそのまま購入されたようです。車体の状態の説明や、今後、乗り続ける場合にどの程度修理が必要かも話していたのですが、掛かる金額を考えると、高年式の純正状態の車体を買って、フロントホイールのみを交換した方が良かったのではないかという結論になりました。オーナーが今後いつまで乗るか不明ですが、低年式の車両を安く買った場合は、修理代をある程度見ておかないと乗り続けられないので、購入の際に注意が必要です。
コンディションレベルチェックと修理でお預かりです。外装を外して、各部点検と車体増し締めを行っていきます。
車体増し締めを行う際ですが、ステムベアリングが緩いケースが多いです。クーラントについて、エンジンオイル混入は無さそうですが、ウォーターポンプから漏れていることと、オーナーのpご希望により、水回りの各ホース類の全交換を行います。
フロンとフォークは、オイル漏れは無いので、後程、フォークオイル交換を行います。
バッテリーの補充電を行いましたが、電圧容量とも平気そうです。
エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は平気そうです。
エアクリーナーは、K&N製でした、今回は、点検のみです。ダイヤフラムは、回転や作動不良は無いので、平気そうです。
ヘッドカバーガスケットのフロント側から少しオイルが滲んでいます。修理の緊急性はありません。セルモーター下側部分のクランクケース合わせ面から少しエンジンオイルが滲んでいます。この部分は、クランクケースを上下分割しないと修理できないので、様子見です。
スパークプラグは、NGK製JR8Cでしたが、今回は、新品交換します。オーナーのご希望により、プラグキャップも新品交換します。
各フルード類の結果状況です。
コンディションレベルチェックと車体増し締め、キャブレター点検調整&同調を行いましたので、確認のため、一旦、試乗です。
試乗後、作業に入ります。エンジンオイル交換中です。オイルフィルターは交換しませんが、中身のオイルは捨てます。クーラントは、全量を抜きます。
ウォーターポンプオーバーホール中です。
フルードは、フロント&リアブレーキ、クラッチの3カ所とも交換です。
今回交換した部品類です。フロントフォークオイルも交換しましたので、ダストシール、クリップ、トップキャップのOリングも交換しました。ウォーターポンプをオーバーホールしましたので、各ホース類や、サーモスタット周辺のOリング類も全交換です。スパークプラグも新品交換しましたが、プラグコードがノロジーでしたので、一旦装着しなおし、プラグキャップのみ純正新品に交換しました。
最終チェックと試乗です。点検で問題のあったところは、大体の箇所を修理しましたので、しばらく大丈夫だと思います。無事納車になりました。
2019.04.21 作業担当 ヤダ(矢田)