ヤマハ専門に、30年間2輪業界に在籍、主にVmaxの整備中心です。意見感想は、個人主観です。連絡先はカテゴリに有ります。
PrivateFactory ベイカーズストリート V-max Garagename Right-arm ライトアーム


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 作業担当 ヤダ マサオ(矢田 正夫)

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シリンダーヘッドの組立の続きですが、バルブガイドとバルブの組み合わせは、規定値内なので、そのまま使用です。ただ、ステムシールは全交換(16個)です。



通常見ることは無い部品ですが、かなり重要です。シールがきついとエンジンオイルがバルブとガイドを潤滑しないので、破損します。緩いとアクセルを戻した際の燃焼室、負圧上昇時にガイドからオイルを吸い込み、白煙を吹きます。ちょうど良い潤滑加減が難しいそうです。



バルブガイドとスプリングシートです。



バルブとステムシールを装着しました。



スプリングは、ダブルで、逆巻きです。縮んだ際に、お互いに咬まないようになっています。



リテーナーとコッタです。クサビ状の構造だけで、スプリングが外れないようになっているのは、初めて見るとオドロキです。





バルブ周りを組みつけ、リフターを装着します。旧型は、リフターの上に、シムが乗り、シムに、直接カムシャフトが当たります。新型は、変更で、リフターとバルブ上部の間にシムが入ります。旧型は、カムシャフトを外さずにシム調整できますが、新型は、カムシャフトを外さないとシム交換できなくなっています。



シリンダーヘッドを載せて、締め付け、カムシャフトを載せて、カムチェーンを掛けます。

続く。





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前から注文を受けていた、ワンオフパーツが出来上がりました。今回は、ワイズギアの部品を使用し、旧型Vmaxに、バックレスト、キャリア、サイドボックス、タンデムグリップ等を、装着しました。基本的にワイズギアの部品を使用していますが、組み合わせるステーは、単品製作し、後のステーは加工を行い、メッキ仕上げをして、組み上げました。












以上のように、純正パーツのような仕上がりに出来ました。加工屋さんに感謝です。ただ、ワイズギアの部品代が結構掛かったことと、ワンオフ&ステー加工&メッキになったため、制作費は、高いです、お客さんの予算的には、大丈夫でしたが、一般的ではないと思います。ステーを製作したので、本体側の加工はありません。ウインカーのみ移動しています。


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今回は、シリンダーヘッドの分解組立です。シリンダーヘッドを外して軽く掃除した状態です。



左側の小さい方が、排気バルブで、高温になるため、カーボンが付着しにくく、右側の吸気バルブは、吸気(ガソリン分)で冷却される為、カーボンが付着しやすいです。このエンジンの使用ガソリンは、レギュラーのみで、約2万キロ走行です。



外したバルブです。



洗浄後の状態です。



バルブの当り幅は、規定値内だったので、掃除を兼ねて、擦り合わせを行ないました。写真は、掃除後のポートと擦り合せ後のあたり面です。つや消しになっているリング状のところです。




擦り合せ後のチェックですが、シリンダーヘッドをさかさまに水平にし、各バルブを手で押し込みます。捨てるスパークプラグを付けて、穴を塞ぎます。この状態で、燃焼室にガソリンを満たし、各ポートに流れてこなければ、合格です。このとき、バルブは自重のみ(スプリング無)でバルブシートに押し付けているだけなので、擦り合わせが不十分だと、ポートにガソリンが流れてきます。流れてきた場合は、そのバルブを再度、擦り合わせを行ないます。

次は、バルブを組んでいきます。



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組立編の続きですが、次は、オイルポンプ関係です。オイルラインのOリングは、全て新品交換です。Oリングが四角くなっていたら、油圧が逃げますので、要交換です。



オイルラインの一部ですが、パイプの先端になっている部分は、ブリーザーパイプの入り口で、この穴が、セパレーターまで、つながり、ゴムパイプを経由し、エアクリーナーボックスに接続されています。その下の部分は、オレンジ色のOリングが抜けていると問題になっている箇所ですが、オイルフィルターを経由したオイルが戻ってくるメインのパイプになります。



丸印のちょうど左側で、パイプ同士をOリングで接続していますので、パイプが回転できます。ですので、右側に見えるグロメットの位置がズレたりすると、パイプが斜めになり、油圧でOリングが抜けてきます。抜けた場合は、そこからオイルが漏れますので、メインパイプの油圧が落ちます。グロメットがズレる理由は、グロメットを押さえているオイルパンの面が斜めだからだと思います。ズレ防止のために、グロメットを厚くして、抑える圧力を上げて回転しないようにしています。また、各Oリングのヘタリや、各メタルのクリアランスが大きくても隙間からオイルが出ますので、オイルパンへのオイルの戻りが早くなります。



丸印のパイプは、クランクシャフト左側からマグネットローター部にオイルが出るので、その回収のラインです。

次は、シリンダーヘッドの組立です。

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最近は、メンテナンスや、車検が多いですが、平行してエンジンを組み立てています。

まず、組み立てる前に点検や清掃を行ないます。今回は、バランサーシャフトと、クランクシャフト、コンロッドのクリアランスチェックです。



クランクケースとバランサーシャフトのチェックです。まず、クランクケースとシャフトの刻印から、新車時に設定されたメタルを選択し、新品を組み、クリアランスをチェックし、クリアランスが標準値内に無い場合は、別のメタルを選択することになります。


判りづらいですが、シャフトに潰れて付着しているのが、プラスチゲージです。潰れた幅によって、クリアランスが判るようになっています。今回は、標準値内だったので、そのまま新品のメタルを組みます。測る際は、当たり前ですが、オイル分は不可です。クリアランスが測れなくなります。仮にクリアランスが標準値外になった場合は、厚いもしくは、薄いメタルを選択しますが、標準設定されているメタルの厚みの違いは、部番により0.003mmです。ちなみに2枚1セットで交換するので、0.006mmの違いになってきます。ちなみに、1枚当りの公差は、±0.001mmです。




クランクシャフトのメタルをチェック中です。規定トルクで締付けることと、回転させないことが重要です。



コンロッドメタルのチェックは、ケースを組んだ後に行ないます。



バランサーシャフト、クランクシャフト、カムチェーン、ミッション等を組み込み、ケースを合わせます。



コンロッドメタルのチェックの場合は、ピストンにコンロッドを装着し、隣のコンロッドも仮組みし、横にずれないようにして、チェックします。締付ける際に、クランクシャフトが回転しやすいので、注意が必要です。



一番下まで、ストロークさせると、スリーブよりピストンスカートがはみ出ています。また、クランクウェブの外側とも、あまりクリアランスがありません。



メタルチェックが終了したら、本組みです。メタルの部番による厚みの違いや公差は、バランサーシャフト、クランクシャフト、コンロッドとも同じです。ただ、設定されている厚みは、場所によって違います。

次は、オイルポンプの組み込みです。

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