最近は、メンテナンスや、車検が多いですが、平行してエンジンを組み立てています。
まず、組み立てる前に点検や清掃を行ないます。今回は、バランサーシャフトと、クランクシャフト、コンロッドのクリアランスチェックです。
クランクケースとバランサーシャフトのチェックです。まず、クランクケースとシャフトの刻印から、新車時に設定されたメタルを選択し、新品を組み、クリアランスをチェックし、クリアランスが標準値内に無い場合は、別のメタルを選択することになります。
判りづらいですが、シャフトに潰れて付着しているのが、プラスチゲージです。潰れた幅によって、クリアランスが判るようになっています。今回は、標準値内だったので、そのまま新品のメタルを組みます。測る際は、当たり前ですが、オイル分は不可です。クリアランスが測れなくなります。仮にクリアランスが標準値外になった場合は、厚いもしくは、薄いメタルを選択しますが、標準設定されているメタルの厚みの違いは、部番により0.003mmです。ちなみに2枚1セットで交換するので、0.006mmの違いになってきます。ちなみに、1枚当りの公差は、±0.001mmです。
クランクシャフトのメタルをチェック中です。規定トルクで締付けることと、回転させないことが重要です。
コンロッドメタルのチェックは、ケースを組んだ後に行ないます。
バランサーシャフト、クランクシャフト、カムチェーン、ミッション等を組み込み、ケースを合わせます。
コンロッドメタルのチェックの場合は、ピストンにコンロッドを装着し、隣のコンロッドも仮組みし、横にずれないようにして、チェックします。締付ける際に、クランクシャフトが回転しやすいので、注意が必要です。
一番下まで、ストロークさせると、スリーブよりピストンスカートがはみ出ています。また、クランクウェブの外側とも、あまりクリアランスがありません。
メタルチェックが終了したら、本組みです。メタルの部番による厚みの違いや公差は、バランサーシャフト、クランクシャフト、コンロッドとも同じです。ただ、設定されている厚みは、場所によって違います。
次は、オイルポンプの組み込みです。
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