天気予報では、3連休中は雨かと思いましたが、一時的に降ったりはしますが、それほどひどくはないようです。整備についてですが、基本的に、ボルト&ナット類を緩めて、部品を交換し、ボルト&ナット類を締めているだけですので、何も無いところから物を作っている仕事(加工屋さん等&一次産業の方)は尊敬しています。仕事がら過去に他で整備を受けた車両を預かることが多いですが、整備を行ったことにより、悪化していることも多く、最低限、機械を分解し、元の状態に組み直すことができない場合は、整備の仕事に向いていないと思います。
他店購入及び整備歴のある車両で、コンディションレベルチェックパックでお預かりです。パックですので、点検と車体増し締め、車載でのキャブレター点検調整&同調を行います。外装を外して点検から始めます。
フロントフォークですが、オイル漏れやサビ等は無いですが、オイルシールは、純正部品ではないようです。
リアサスは、新車時の物だと思いますが、左側は、バンプラバー無し、右側は、バンプラバーが割れて落下寸前です。バンプラバーは、底付き時の緩衝材ですので、無いと金属同士が当たる場合があります。
ガソリンタンクは、特に気になるサビ等はないようです。見る場合は、鏡等で天井側も見る必要があります。
キャリパーは、パッド残量はありますが、点検清掃は行った方が良いと思います。
バッテリー脱着時かと思いますが、プレートや配線類がうまく戻せていないようです。イグニッションコイルは、プラグコードとキャップが変わっていますが、差し込み口が腐食しています。
プラグコードとキャップは、NGK製ですが、3番気筒のコードが短く届きません。そのままでは、装着できないので、コードとコイルの接続を直し、点火優先ですので、コイルは、とりあえずタイラップ止めです。
スパークプラグは、NGK製のイリジウムプラグですが、プラグキャップが社外品なので、防水性がないので、錆びており、旧型Vmaxの場合、イリジウムプラグを使用すると、低回転使用時にカーボンが付きやすく、失火の原因になり易いです。付近の配線類も通しやまとめ方が元に戻っていません。
クーラントは、エンジンオイル混入や漏れ等無いので、点検のみですが、交換時期は不明です。リザーブタンクを外した際かと思いますが、ホース類がねじれて引っ張られています。
クラッチレバーの奥のゴムブーツが外れていたので、戻しましたが、劣化しています。ステムベアリングについては、若干引っ掛かりがあるので、少し調整しましたが、グリスが劣化したか、錆びている場合も考えられます。
フォークのエア圧は、規定値は0.4ですが、抜けますので、0になっていることが多く定期的な点検が必要です。フロント周りを外した際に、ブレーキホースとメーターケーブルがねじれて干渉しています。
エンジンオイルは、銘柄や粘度は不明ですが、汚れや、量の不足は無いようです。エンジン始動後も液面が下がるので、問題は無いかと思います。
アクセルワイヤーやホース類の通し方が悪いので、各部修整し、バイザーを付け直しました。
Vブースト部のゴムジョイントですが、若干切れています。外していないので、現状、2次エアの吸い込みは無いですが、キャブレターを外すことがあれば、交換した方が良いです。
各フルードですが、銘柄、交換時期は不明ですが、交換はされているようです。クラッチ側は、エンジン側の熱がかかるので、劣化が早いです。クラッチレリーズ側の漏れは無いようです。
エアクリーナーは、純正コピー商品です。ダイヤフラムは、回転や作動不良はないので、平気そうです。
入庫時のバッテリー電圧と容量です。現状問題は無いようです。
エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は平気そうです。
ヘッドライト点灯時の電圧です。
最終チェックと試乗です。車体関係に関しては、年式相応で、それほど問題は無いですが、点火系が思わしくないようです。状態が安定しません。修理に関して、オーナーと相談になります。今回、アイドリング不調の修理依頼がありましたので、プラグコードとキャップ、スパークプラグの交換は、行うと思います。
2019.09.22 作業担当 ヤダ(矢田)
(追記)
オーナーと連絡を取り、プラグコードとキャップを純正に交換し、スパークプラグは、NGK製JR8Cに交換しました。キャブレターの同調を再度確認し、試乗しました。
プラグコード周りを分解していて、電動ファンスイッチのカプラーのストッパーが折れていたので、抜け止めでワイヤリングしておきました。今回交換した部品類です。プラグコードの長さが、4本バラバラなのは、疑問ですが、通常、同じ長さにします。
再度試乗です。点火系は、改善していますが、キャブレターの状態は、様子見です。納車可能です・よろしくお願いいたします。
2019.09.25 作業担当 ヤダ(矢田)