最近、色々なものが値上がりしていますが、ヤマハパーツも7月1日から値上げになりました。部品によって値上げ幅が違いますが、大体、約10%ほど値上げになったようです。
スタータークラッチ交換とコンディションレベルチェックパックA(点検、増締、キャブ調整)とその他修理でお預かりです。エンジンが始動できないので、トラックでお持込でした。山梨方面からだと中央道になりますが、調布出口で新宿方面に出て、交番のある1個目の信号で左折すると1本道です。今、外環の大泉出口から新しい道路を建設中で約7割ぐらいできています。これが完成すると大泉出口からもほぼ1本道になるので、関越試乗に行きやすくなります。いまでも裏道で行くので、夜だと関越まですぐです。
エンジンオイルを抜き、オイルフィルターを交換してから、スタータークラッチを交換しました。ボルトは3本とも緩み、本体も割れていたので、全く噛まなくなっていました。
スタータークラッチ交換時に、クランクケースカバーを外しますが、その際、ステーターとピックアップコイルの配線を外します。今回、ピックアップコイルのカプラーがボロボロに劣化し、端子も錆びていたので、修理しました。
外装を外して点検から始めます。サーモスタット部のバルブがオンのままなので、通路が開いており、サーモスタットが機能しておらず、最初からラジエターが作動しています。夏場は、すぐに熱くなるので、大丈夫ですが、秋から冬場は直さないと、冷えすぎになります。今回水漏れも怪しかったので、とりあえず、そのままです。
バッテリーは、秋月電子扱いのようでしたので、電圧と容量を測りました。
エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。とりあえず充電系は、平気そうです。
キャブレターの4番気筒(左前)のドレンボルトからガソリン漏れです。Oリングを交換しました。リアタイヤを交換した際かと思いますが、リアホイールの右側のカラーが反対です。オイルシールのリップの内側にカラーが入ってしまうので、水が入ります。修正しました。
クラッチレバーが曲がっており、先端が先にグリップに当たるためクラッチが完全に切れず、少し引きずっていました。今回は、レバーを曲げなおしました。フロントフェンダーの取付けが曲がっています。修正しました。
キャリパーチェックです。フロンント左側は問題無かったのですが、右側は、パッドが逆、押え板逆、ピン逆でしたので、修正しました。
リアキャリパーは、パッド抑え板が逆でブリードボルトキャップも無かったので、修正&装着しました。サポートの外側のワッシャーが内側に入っており、ローターとキャリパーのセンターがずれていたので、修正しました。
ギアケースですが、ドレンワッシャー部よりオイル滲みです。ワッシャーを再使用するとなり易いです。ドレンワッシャーは純正部品を毎回交換した方が良いです。
フルードですが、クラッチは劣化しています。フロントブレーキは、少し劣化、リアブレーキはあまり劣化がなさそうです。バラバラに交換されているようなので、一度に全交換が望ましいです。
エアクリーナーは、純正新品のようです。スパークプラグはNGK製JR8Cですが、プラグキャップがNGK製で防水性がないので、少し錆びています。
キャブレターのダイヤフラムは、1番気筒(左後)は大丈夫でしたが、2~4番気筒は回転しています。とりあえず、穴の位置を合わせました。キャブレターのドレンボルトを外しましたが、ゴミが出てきたので、清掃しました。
フロントフォークのエア圧は、0でしたので、標準の0.4にしました。
フォークオイルは、交換されていないようですが、左側のオイルシールからオイル滲みが出ています。
最終チェックと試乗です。とりあえず走行可能な状態になりましたので、納車になりました。ハンドルロックは、鍵が折れこんでいましたので、折れた先端を抜きだしました。キャブレターは、パイロットスクリューは生きていたので、調整し、同調を行いました。その他細かい部分もある程度修正してあります。
2018.07.04 作業担当 ヤダ(矢田)