リニューアルというわけでもないですが、4月1日から、従業員が減り、1人で店を営業しております。その関係で、作業中は、電話に出られないことや、外に出かけている間は、応対が出来ない場合があります。午後は、留守番の人がいる場合もありますが、基本的に1人ですので、手が回らない場合もありますので、よろしくお願いします。
質問があった件ですが、ギアケースの上側のキャップは、エア抜きのブリーザーです。
写真は、カバーが取れてしまっていますが、中はこのような形です。丸印の所に、穴が開いていますが、この穴の中は、オイルが直接上がってこない構造になっていますが、ギアケース内に繋がっています。オイルを入れすぎたり、粘度が合わないオイルを使用すると、この穴から、にじみ出る場合があります。
クラッチスプリングの件ですが、Vmaxではなく、通常のコイルスプリングを使用している場合は、バネレートが変化しませんので、圧着を強くする(バネレートを上げるもしくは、プリロードを上げる)と重いままです。Vmax等のダイヤフラムスプリングは、変形の度合いにより、圧着力が変わります。質問があったのは、抑えのプレートを2枚にするとどうなるかです。
旧型Vmaxの場合、プレート側の足が8本で、本体側のボルトが6本なので、どうしても柱に掛からない部分があり、この部分は、プレートのみで受けています。カバーを外して、クラッチを握ってみると判りますが、この部分のプレートが変形します。つまり、柱もしくは、柱に近い部分は、変形せず、柱の真ん中あたりになってしまった場合は、変形しています。プレートを2枚にするとこの変形が少なくなるので、ダイヤフラムに掛かっている力が、純正よりは、均等化されます。純正の状態で、ダメというわけではないのですが、センターにベアリングが入っている部分でもあり、こういった変形を見てしまうと、回転しながら移動している部分なので、均等に変形した方が良いのではないかと思う理由によります。
ちなみに新型VMAXもダイヤフラムスプリング式ですが、足が12本で、柱が、6本なので、割と均等に掛かります。また、抑えているプレートも旧型の2倍近い厚みなので、クラッチを握ってもプレートの変形は見られません。このあたりの構造の変化は、出力の違いとスリッパークラッチが装備されたことも関係しているのではないかと思います。ちなみに新型の部品は、サイズが違うので、旧型には、使用不可です。
前述のプレートを2枚にしたからといって、スプリング自体の圧着力はほとんど変わらないと思います。ただ、抑えのプレート自体の変形が少なくなるので、クラッチのタッチは、少し重くなります。いずれにしても常に変形を繰り返している部分ですので、金属疲労を考えると、クラッチ板交換の際に、点検が必要かと思います。
前述の通り、1人でやっていますので、電話が繋がらない、店に行っても担当がいないなどのご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。