水の門

体内をながれるもの。ことば。音楽。飲みもの。スピリット。

歌集『カインの祈り』

澤本佳歩歌集『カインの祈り』
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届かぬ手紙

2007年05月07日 16時37分52秒 | 人[その作品]に寄せて
飯島真理さんへ

今、自作の『MELLOW まりン』のコンピレーションMDをかけながら、このブログを書いています。
新作『Uncompromising Innocence』は、ホントいいですよね!長らく入眠用のBGMとして重宝してましたけど、噛めば噛むほど味が出てくるっていうか。
唐突ですけど、真理さん、イギリスじゃなくてアメリカ行って正解だったんじゃないですか?人種差別は勿論あるだろうけれど、イギリスも格差社会ですしね(なんて、行ったことないくせに偉そうな口きいてますけど)。
また話が舞い戻って 新作のことですけど、フツーに聴き流したら、ちょっとHぽい「Broken Computer」や「Anticipation」が、男性が 本当の意味での愛を持っていないことに対する辛辣さを秘めた、女性への応援歌だと気付いている人は、一体どのくらいいるんでしょうねぇ…?これらの曲を聴いて鼻の下を伸ばしているヒト、多いんじゃないかなぁ…。真理さん、そういう男性群を見て、内心「してやったり」なんでしょ?
これぞ、「アメリカン・ロックのスピリット!」と私は思うわけです。イギリス英語を流暢に話せるアジアン・ビューティーとして、チヤホヤされようなんて思っちゃダメですよ!
私は、真理さんが好きだというJETをレンタルしてみたりしたんですけど、歌詞をなにぶんよく読まなかったから、十分その良さが分かったわけじゃないけど、サウンドからそのスピリットの匂いを嗅ぎ取ることはできました。
私はふだん古い音楽ばかり追いかけているので、自分よりずっと若いダイヤの原石のようなミュージシャンに熱狂できる真理さんの音楽への貪欲さは、ただただ尊敬しているんです。

でもですね、私が真理さんの曲で一番好きなのは「名前のないアベニュー」なんです。ファーストからサード・アルバムのリリースで急激に高まった人気にもみくちゃにされた真理さんを、一人の若い女性として等身大にやさしく受けとめてくれたロンドンの街に対するふんわりした気持ちにあふれているから。
だけどそれだけじゃなくて、

     誰かが笑った 誰かが泣いてた
     涙の理由なら
     この街に隠されてる

という鋭い視点を、
なおかつ、全体として街を包んでいるあたたかな雰囲気を、

     何も変わらない景色
     人は穏やかに暮らしている

とノスタルジーに満ちた視線を投げかけているんですものね。
誰がなんと言おうと名曲ですよ。
目下、この曲を 私のサイトの<マイ・ラスト・ソングス>に加えることを検討中です。

私も山梨県のごくフツーの市に暮らしてますけど、今ではこの街が好きです。
病気持ちの私を、白眼視するわけでもなく、つかずはなれずの距離感をもって受け容れてくれているからです。ずっとこんな街であってくれたらいいのになぁ…というのは身勝手な郷愁ですけどね。

これからは精神病持ちに対する差別と直面しなければならないことも出てくると思います。でも、私も頑張るから、真理さんもアメリカで負けずに頑張って…って言いたいです。
何しろ大好きなミュージシャンのギグにすぐ駆けつけられる環境と体力に恵まれているっていうのは、正直もの凄くうらやましいですよ!
(あーー、ミルトン・ナシメントの東京公演、行けなかった、クゥゥーーーーッ!!!)

長くなりました。真理さんの東京公演、盛況になるといいですね!
それでは。
コメント
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