と言っても、改めて原稿を書いたわけではなくて、今まで詠んだ作業所がらみの歌をまとめただけです。(印刷はまだ先ですよ!)
・長い目で働く自信育てんと作業所勧める職安の人
・一足飛びの社会復帰が叶わずに最初の入院時の友想う
・作業所の初日を前に電話すると「遅れてもいい」と穏やかな声
・久々にすがしい朝の空気嗅ぐ出勤する人足早に過ぎ
・一葉に満たぬ給金でも嬉し帰宅一番母に伝える
・「るかちゃん」と年下の子に呼ばれるも作業所仲間に馴染める証
・作業所で若きの訛りに親しみて喉まで出かかる移住八年
・苔玉の初雪葛の葉の色はほんのり頬を染める少女か
・作業所で水筒カバー友に見せ編み物の輪がにわか広まる
・和小物の店に行っても目が光る真似て作れる物はないかと
・作業所の南瓜もらいて帰り来る重みに幾度も持つ手を換えて
・お祭りにみんなで歌う「ハナミズキ」前夜に小声で練習をする
・芋掘りの朝に運動靴の紐通し直してきつく結びぬ
・川沿いの銀杏まぶしい昼下がり作業所仲間と図書館へ行く
・作業所でジュースの瓶にシール貼り手先の冷える十月の末
・検品のスプーン冷える晩秋はかじかむ手が恋う編み物の糸
・サツマイモ剥いて汚れた掌を眺め今年の労を振り返りみる
・些事も褒めそやす作業所に戻り来て甘えぬようにと気を引き締める
・作業所で蝸牛な歩み見守られ己を認め足ることを知る
(それにしても「作業所」という言葉がくどいばかりに。それぞれの歌は単体で連作でないし、これは「作業所」と明示した方がいいだろうと踏んでその語を使っているわけですが、分かっている立場の人に読んでもらうには、ちょっとしつこ過ぎる感じがしなくもありません。
…しかし、「文語かぶれ」をやめるなんて宣言しておきながら、完全な口語には直す自信もなく。昨日、帰宅途中に図書館に寄り、俵万智の『チョコレート革命』を借りてパラパラ見たら、あれれ『サラダ…』より助動詞増えてるじゃん!って思って、思いっきり揺さぶられたりして。嗚呼、意志の弱いワタシ。
でも、口語路線に軌道修正していくのは、ほぼ間違いなさそうです。)
・長い目で働く自信育てんと作業所勧める職安の人
・一足飛びの社会復帰が叶わずに最初の入院時の友想う
・作業所の初日を前に電話すると「遅れてもいい」と穏やかな声
・久々にすがしい朝の空気嗅ぐ出勤する人足早に過ぎ
・一葉に満たぬ給金でも嬉し帰宅一番母に伝える
・「るかちゃん」と年下の子に呼ばれるも作業所仲間に馴染める証
・作業所で若きの訛りに親しみて喉まで出かかる移住八年
・苔玉の初雪葛の葉の色はほんのり頬を染める少女か
・作業所で水筒カバー友に見せ編み物の輪がにわか広まる
・和小物の店に行っても目が光る真似て作れる物はないかと
・作業所の南瓜もらいて帰り来る重みに幾度も持つ手を換えて
・お祭りにみんなで歌う「ハナミズキ」前夜に小声で練習をする
・芋掘りの朝に運動靴の紐通し直してきつく結びぬ
・川沿いの銀杏まぶしい昼下がり作業所仲間と図書館へ行く
・作業所でジュースの瓶にシール貼り手先の冷える十月の末
・検品のスプーン冷える晩秋はかじかむ手が恋う編み物の糸
・サツマイモ剥いて汚れた掌を眺め今年の労を振り返りみる
・些事も褒めそやす作業所に戻り来て甘えぬようにと気を引き締める
・作業所で蝸牛な歩み見守られ己を認め足ることを知る
(それにしても「作業所」という言葉がくどいばかりに。それぞれの歌は単体で連作でないし、これは「作業所」と明示した方がいいだろうと踏んでその語を使っているわけですが、分かっている立場の人に読んでもらうには、ちょっとしつこ過ぎる感じがしなくもありません。
…しかし、「文語かぶれ」をやめるなんて宣言しておきながら、完全な口語には直す自信もなく。昨日、帰宅途中に図書館に寄り、俵万智の『チョコレート革命』を借りてパラパラ見たら、あれれ『サラダ…』より助動詞増えてるじゃん!って思って、思いっきり揺さぶられたりして。嗚呼、意志の弱いワタシ。
でも、口語路線に軌道修正していくのは、ほぼ間違いなさそうです。)