水の門

体内をながれるもの。ことば。音楽。飲みもの。スピリット。

歌集『カインの祈り』

澤本佳歩歌集『カインの祈り』
詳細は、こちらの記事をご覧ください。

Amazon等で購入できます。 また、HonyaClub で注文すれば、ご指定の書店で受け取ることもできます。

ご希望の方には、献本も受け付けております。詳細は、こちらの記事をご覧ください。

また、読書にご不自由のある方には【サピエ図書館】より音声データ(デイジーデータ)をご利用いただけます。詳細は、こちらの記事をご覧ください。

アドヴェント2011(2)…『星ふる夜のシモン』

2011年12月04日 04時05分43秒 | クリスマスに寄せて
12月に入りました。アドヴェント(待降節)も二週目です。
今日お届けする絵本は、イブ・タルレ作の『星ふる夜のシモン』。このお話は、イエス様のご降誕をちょっと違う視点から描いたものです。
羊飼いの少年シモンは、羊を一匹見失ってしまい途方にくれていました。そこを通りかかったのが、ヨセフとマリアの夫婦。迷っていた子羊を連れていました。二人は遠くからベツレヘムへお祭りに来ていたのです。身重のマリアを気遣い、「泊るところがなかったら、この近くにある馬小屋に行くといいよ」とシモンは言いました。その晩 なかなか寝付けなかったシモンは、厩に明りが灯っているのを見て訪ねて行きます。馬小屋ではイエス様が生まれたばかりでした。シモンは襟巻きを外してイエスにかけ、自分のフルートを渡します。そこに後から後から大勢の人が詰めかけ、イエス様の誕生をお祝いしました。シモンはそっとその場を抜け出します。ずっと経ってからも、シモンは自分に向かって微笑みかけたイエスのことを覚えていました。
シモンにできたことはほんの小さなことでした。泊るところのないヨセフとマリアに厩の場所を教え、持っていたものを差し出しただけです。でも、それが神様にどれだけ喜ばれていたのかということを私たちは聖書から知ることができます。マタイによる福音書25章に、世の終わりにイエス様が天使達を従えて来られる時に ある人々を祝福して言う場面があります。「お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせ、のどが渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれたからだ」(25章35節~36節)。主よ、そんなこと致しましたっけ…と訝る人たちにイエスは、「わたしの兄弟であるこの最も小さな者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである」(40節)と答えます。
私たちが誰かに対してできることは、わずかなことであることが殆どです。でも そんな小さな心遣いにも、神様は心に留めていらっしゃいます。是非あなたの善意を胸の内に押しとどめず、人に分かち合ってみてください。きっと心のうちに灯りが点ることでしょう。

今回ご紹介するクリスマス・アルバムは、ケニー・ランキンの『A Christmas Album』(邦題は『ピースフル・クリスマス』)。ほんわかムードのサウンドと声は、やわらかいタッチと色調のこの絵本にぴったりです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする