毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

交通事故   2011年4月17日(日) No.113

2011-04-17 19:48:51 | 中国事情
 3月末のある日、私の宿舎がある本部南側から北側に渡るゲートが、突然封鎖された。と言っても、一日7回、30分毎こま切れにだ。前日にオフィスからのメールで連絡を受けていたが、何故なのか、いつまで続くのかサッパリ分からぬ、事実だけの通知だった。質問メールを送ったところ、「当分続く。」とだけで何故なのかについては触れられていなかった。

 それが先日、学生の話でようやく分かった。
大学の学生が車にはねられ、2人亡くなり、重傷4人というとんでもない事故が起きていたのだ。ドライバーは近所の大学の副学長で、酔っぱらい運転だったそうだ。私は全く知らなかったが、学生達はみんな口コミで知っていた。
ニュースで報道されたことはされたらしい。しかし、この省ではなく山東省でだ。学生達は、「江西省で報道されなかったのは、運転していたのが副学長だったのでメディア対策にどこかが動いたからですよ。」と言う。

 そういえば、一学期のことだが、浙江省だかどこかの大学構内を猛スピードで走っていた自動車に学生がはねられて死んだ事件があった。その時、運転していた学生は、「私のお父さんは警察署長だぞ!」とふんぞり返ったらしい。そのニュースは全国的に広がり、その親である警察署長も仕事をやめざるを得なくなったそうだ。財大日本語学科の学生にそんな特権階級出身者は誰もいない。みんな庶民の子たちだ。学費が安いので、日本語学科に入ったという子もいる。この言葉にはみんな怒っていた。

 まだある。今日の中国語学習サイトで見たのは、最新流行の服を着た若い女性が、警官に無免許運転を咎められ、車を叩いて「お前の上司に言ってお前を首にしてやる!」と息巻いている写真付き記事だった。
解説に、「中国はまだまだ法治国家ではなく、人治国家です。この女性の言うことは、非常に現実味がああることです。」とあった…。

 賄賂も田舎の方では、日常茶飯事だそうだ。学生達は「中国の一番ダメなところです。」と悔しがる。
なぜこんなことが、今の中国でまかり通るのだろう。中央政府がこのことに歯止めをかけようとしているのに、一向に減らないこの不正義。
故郷でもそうした事例が後を絶たないと言うある学生は、「地元の共同体意識が強く、ばれたら地域の恥になることを敢えて公表しようとはしないからです。」と分析する。日本でも賄賂横行や特権階級のやりたい放題という時代があった。戦後のいつ頃までだろう。私の故郷北海道でも頻繁にあったらしいのは、父母の話などから、子どもながらに感じていた。それが日常茶飯事状態から少しずつ変化してかなり減り、今に至っている。アメリカでも昔、州や地域により似たようなことがあったと聞く。
世界中どこでもそうだったろう(又は処により今もそうなのだろう)が、どうしたらそれが少なくなっていくのかということだ。
 やはり、手っ取り早いのは、管理体制の整備と徹底した摘発だろうか。日本はすみずみまでそれが行き渡りやすかった。なにしろ「小日本」、小さい国ですからね。こんなことを言っては失礼とは思うが、中国は大き過ぎる。ニュー諺「大男、かゆいところに手が届かず」というのを、つい作ってしまった。身動きし難いのでは?と思う。

あ、でも(大雑把でいいなあ)と思うこともよくある。次回はそれを書こうかな。

 
コメント
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