毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「中国からの留学生が家に来て」No.1734

2016-08-15 00:23:30 | 中日(日中)交流

↑パジャマ代わりに私のボロTシャツ&パンツを着用して大笑いする徐蕾さん。


江西省南昌の江西財経大学で

1年生、2年生のとき教えた徐蕾さんが泊りがけで遊びに来ました。

今年江財大卒業と同時に4月から大阪の語学学校に通いつつ、

大学院進学を目指しているのです。

彼女は高校時代、語学は苦手と思っていたのに、いざ大学を受けたら、

大学側から日本語学科を指定され、しかたなく日本語を専攻した子です。

中国の大学受験生は一応自分で専攻を選びますが、

受験の結果、成績が足りない場合、

他学部なら引き受ける旨を大学から言われることがよくあります。

江西財経大学は会計・金融・貿易などの専門に人気が集中して入試での得点は

かなり高くなければ入れません。

日本語学科はそんなに人気がないので、徐蕾さんのように

「日本語学科なら入れてやる」と言われる受験生が出てくるのです。

 

そんな徐蕾さんですが、

二年生終了時には意思疎通に不自由しない会話ができるようになっていました。

一年の時からグングン私に近づいてきて、

「先生、昼ご飯を一緒に食べましょう。」

「家に遊びに行ってもいいですか。いつがいいですか。」

と、間違いを恐れずにとにかく日本語で話したことが会話上達に寄与したのは確かです。

 

大学に入るまで語学が苦手で避けて通っていた彼女の例から見ると、

言語習得にとって必要なものは、

(何が何でも話せるようになるぞ)という強い決意を持ち、

そして、聞くこと、話すこと、覚えることを徹底的に実行し、継続することです。

 

昨日13日は大阪西九条のクレオ大阪西であった、

「新聞うずみ火」主催の講座

「日本はなぜ、戦争に突き進んだのか」(講師:木坂順一郎さん)を

一緒に聞いた後で我が家に連れ帰り、

ダイコクの呼び込みバイトが超きつくて熱中症になりそうだけど、

時給1200円だから頑張るしかないという話やら、

語学学校の授業がかなりつまらないことやら、

大学院のどこも受け入れてくれないので困っていることやら、

わんさか話して、さあ寝ようとしたその時、

ついチベット、ダライラマ、劉暁波さんの話になって、

午前三時過ぎまで互いの知識を突き合わせるのに時間がかかり、

今日は相当寝不足状態でした。

それにしても、

「百度」(中国のポータルサイト)で劉暁波さんについての

悪意に満ちた解説を初めて知って、私は愕然としましたよ。

「『香港が百年植民地だったおかげで民主化が実現したことを思えば、

中国本土も三百年どこかの植民地になれば、きっといい国になるだろう。』

と劉暁波は語った。」とか書いてあるのです。

もちろん、ここで初めて劉暁波さんの名前を知った徐蕾さんは、

「私は熱心な愛国主義者ではないけど、これを読んだ限りでは、

劉暁波は酷い悪者だ。」

と、私が「この記事は政府発表と同じだよ。事実だと信じるわけ?」

と水を差しても、かなり本気で怒っていました。

普段彼女は、政府発表やメディア情報はとても嘘が多いと認識しているのに、

それでもこうした記事に出くわすと、いくばくかの影響は確実に受けるのです。

日本人民も、中国人民も、

政府やメディアの言うことを鵜呑みにするまいと思っていても、

冷静かつ多面的に物事を観察し、分析し、判断するには、

その訓練を積まなければならないとシミジミ思いました。

何ごとも訓練、練習が大切です。


↓今日14日、尼崎の娘夫婦宅を訪れ、孫娘のブランコ漕ぎを手伝う徐蕾さん。

「日本語でこれは何ですか?ブランコ、ブランコね。」

と呟きながら。(近松公園の隣の公園で)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (4)
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