さっきまで、3年の鄭秋燕さんが宿舎に来て、
上海外国語大学主催スピーチコンテストに送るMP3に録音していました。
中国語母語話者の多くは、長音、促音、撥音が苦手です。
例)「ここ」➡「こうこう(高校)」<長音>
「おもて」➡「おもって(思って)」<促音>
「じぶじしが」➡「じぶんじしんが(自分自身が)」<撥音>
「にゅがくしけまえ」➡「にゅうがくしけんまえ(入学試験前)」
他にも不要なところを長音化させる傾向、
例)「どうりょく」➡「どりょく(努力)」
「よおい こうこう」➡「よい こうこう(良い高校)」
濁音と清音の区別があいまいな傾向、
例)「わだし」➡「わたし(私)」
「できごど」➡「できごと(出来事)」
などが発音上の特徴です。
そんな特徴が分かったからと言ってただちに修正させられる訳ではなく、
鄭さんもはじめ、
「先生、そんな細かいことどうでもいいじゃないですか。
私にはどっちも同じに聞こえます」
などと大雑把なことを言うので、
「高い学費を払い、3年もの歳月を使ってこのざまでは、
世間に堂々と『私は3年間日本語学科で学んでいます』と公言できませんよ。
『外国人だから、へたでも仕方ないわねえ』と思ってもらいたいんですか。
もし、<山東省>のことを<山東県>と発音されたら、
(変な発音!)と思うでしょう?」
と諫め、徹底的に特訓しました。
往々にして中国の学生たちは、
このように正直に自分の感想を言いますが、
率直に相手の言うことに耳を傾け、納得するとすぐに従います。
逆に言えば、中国の大学では筋道を通して話ができるかが
日本で以上に問われているのを感じます。
私のようにズケズケ言う人間でも学生たちが認めてくれるのは、
自分なりに筋道通す努力をしているからでは、
とこれはちょっと我田引水です(笑)。
Anyway、遂に全ての仕事をし終えて、フウーと深呼吸しました。
明日は荷造り、明後日15日から25日までは、
前任校(江西財経大学)の教え子たちに連れられて、
青海省、甘粛省、陝西省、山西省をウロウロし、
その足で上海へ飛び、大阪に戻る予定です。
もしうまくネットが使えたら、毎日写真を載せようと思いますので、
どうぞご期待ください!
冷蔵庫の野菜と果物、全部明日中に食べないとなあ……。
毎回何かうっかり忘れて、8月末に戻ってきたとき悲惨なんですから💦