吉村知事の主張は、つまりこういうことですね。
①イソジンでうがいをする。
↓
②喉が殺菌される。
↓
③喉(唾液)の菌検査をする。
↓
④喉(唾液)に菌はいない。
↓
⑤コロナ感染は防げる。
④と⑤の間には明らかに飛躍があります。
「唾液中のコロナバイアラスが、ヨードにより死滅して
PCR検査で陰性になるのだとしたら
返って感染者を偽陰性と判定して陽性者を野放しにし、
感染者を増やすことになる。」
「唾液中のコロナを減らしても、既に喉の粘膜等に侵入しており無意味」
とただちに反論されるような主張を得々として発表する
吉村大阪府知事の表情は、
もはや狐憑きの様相を呈していますが
その非科学的な発言に踊らされて人々が薬局に走り、
薬屋の棚からイソジンが消えたとは
あまりに情けないことです。
でもね、実は中国でもこれに似たようなことがありました。
山東省の大学生の作文にこんなことが書かれています。
1月13日のネットニュースで誰かが、「双黄連」という薬が新型コロナウイルスを抑制すると発信するや否や、瞬く間にネット上に広がり、人々が各大手薬局に詰めかけて、一気にこの漢方薬は売り切れました。翌1月14日は村の薬屋にすらこの薬はありませんでした。 数日後に医学専門家が、「双黄連」という薬は抗菌薬であるが、新型コロナウイルスの予防には何の効果もないばかりか、何日か後に下痢やアレルギーなどの副作用を起こす可能性があるとコメントしました。
情けない人々は中国にもいます。
しかし、少なくとも「日本はエライ」「日本は世界一」とは
口が裂けても言えませんね。
さらに、中国で無責任な風評を流布したのは
「ネットの誰か」であって「地方自治体の長」ではありません。
この間のコロナ対策に関して、
日本の政治家が中国に比して相当に低レベルであることだけは
誰の目から見てもはっきりしているでしょう。
「ひょっとして、維新の会はイソジンの会社と利権で結託しているのでは?」
という疑惑がSNSを席巻しているのも全く頷けることです。
中国の政治家は国家の威信のために動き、
日本の政治家は利権のために動くのが特徴です。
ふーん、そうなんだと思いました。
続いて薬局の棚から商品が無くなったとの映像・・・。
瞬時にブルーハートさんのような判断はしませんでした。
すがるような気持ちで薬局に走った人たち、私のように聞き流しながらも、何となく心の隅にインプットされていく人達。
物事をかなり批判的に見ていると自負する私でさえこうです。
マスコミは表層的なことを流すのではなく、事実をきちんと把握してから放送して欲しいものです。
まずはもちろん自分の頭で考えることが大切ですが、こうしたファクトチェックシステムは、社会を落ち着かせる非常に有効な方法だと思います。
日本でもそれぞれのメディアが自社開発のファクトチェック機能を持つべき時代だと思います。