キラキラ

毎日の生活を写真と共に綴っていきます。

非色 著 有吉佐和子 

2022-05-13 06:32:24 | Weblog

5月8日(日)に読了。

非色、何それ? という世界から始まって・・・。

 

私流の解釈で、最後は「人は肌の色ではないんだ!!」

「如何に前を向いて生きていくか!! なんだ。」

と結論付けました。

 

 

(有吉佐和子さんの若い頃? )

 

 

 

主人公の笑子(エミコ)は 戦争直後、黒人兵と結婚し、日本での差別から

逃れるため、幼い子どもを連れてニューヨークへ渡ります。

 

そこでは、夫が待っていましたが、貧民街のハーレムの

生活で、もろにアメリカでの人種差別を経験します。

 

 

 

話の中で、同じ船で渡米した竹子、志満子、麗子の生活がうまく

散りばめられていて引きつけられるように読み進みました。

 

 

 

(和歌山に有吉佐和子記念館ができるようです。)

 

 

 

麗子に関する伏線が上手いなぁ~。と感心!!

そうだったのか! と納得するも、とても悲しかった。

 

 

プエルトリコ人に関しての差別意識も初めて知って。

 

日本人だって、「イエロー・モンキー」や「ホッテントット(に似ている)」

と半分馬鹿にされていた時も・・・。(今も??)

 

 

 

(有吉さんは、53才で亡くなられました。若い時に・・・。)

 

 

でも、懸命に貧民街で生きる笑子の姿に感動!!

小説の最後の場面の5行の

「私もニグロの一人になって、トムを力づけ、メアリイを育て、

 そしてサムたちの成長を見守るのでなければ、優越感と劣等感が

 犇めいている人間社会を切り拓いて生きることなど出来るわけがない。

 ああ、私は確かにニグロなのだ! そう気づいたとき、私は私の躰の

 中から不思議な力が湧き出して来るのを感じた。」

 

を読んだ時、よしっ!! 明日から またがんばって生きよう!!

と思った。(何をがんばるのでしょうか??)

終わりに明るい兆しが見えるって、好きです。

これが本を読むという醍醐味かな?

 

 

(小説の中には、差別用語も沢山含まれているので、絶版になって

 いましたが、2020年に復刊。初版は1968年)

 

 

 

(今日は自分でケーキセットを作り、母の日のカーネーションと共に

 読書で~す。ちょっぴり幸せ感を味わいつつ・・・。)

 

 

コメント
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