上京中の父との待ち合わせは渋谷、そして天松本店さんへ。
カウンターが取れなかったのは師走の週末だからでしょう。
いつもの揚げ方さんとご挨拶してから、3階のお座敷へ上がります。
静かな6畳、障子の向こうに街のさんざめきが聞こえるのも、かえって
静かさを思わせる不思議な感覚です。
秋の旅行やら親戚の話をすると、仕事場と目と鼻の先とは思えぬホーム感に
襲われ、しばし慣れることができません。
運ばれてくるてんぷらは、少々しんなりしてしまうものの、
かえって香りは立っている気がいたします。
えびにメゴチにイカアナゴ、野菜はインゲン、マイタケ、下仁田ネギがお決まり。
そして、追加で丸十をいただきお腹はいい具合になって、
やや年寄りじみた話にもしなだれかかってしまう気分で、お座敷の夜は過ぎていくのでした。