今晩はアメリカン。
3連休半ばの今朝、池袋へ仕事へ出かける彼女が、
床屋へ向かう私に放った言葉でした。
休日に一生懸命仕事をする私に、アメリカンなステーキをご馳走してねということのようです。
その答えが、トレーニングあとの昼ご飯さへ我慢する私であり、
夕食のレストランを予約するために電話を入れる私でした。
記憶のどこかに、昨年春に”お肉をご馳走してくださいね”と言っていた妹のような友人の言葉が蘇り、
そのとき調べた何軒かのステーキやさんを思い出したのでした。
そうそう、恵比寿にそのとき調べて、東京いい店うまい店にも星3つで掲載されていた店があるはずです。
ゴッサムグリル、と申します。
アメリカンなテーブルかと言えば、そうした陽気なイメージよりも
ちょっとデザインをシャープにして、さりげなくコルビジュやイームズのシートを置いて、というような。
実際何処のデザイナー家具かまでは聞きませんでしたが。
サービスの方々も、そんな感じで、明るく出過ぎず。
後ほど頼む、サラダのクルトンを床に落とすと、
「当店のサラダは活きがいいもので飛び出してしまいました」とフォローしてくれたりします。
ボウルの直径およそ25㎝、深さ15㎝。これでスモールです。
もちろんサービスマンは、2人なら一皿で十分ですと事前に止めてくれていました。
チーズとサーディンのソースが、味も大きさも派手なロメインレタスを包み込みます。
人参のスープ。ホワリと甘い。特有のすい香りがありません。
重量感ありの、寒い日に芯から温めてくれるポタージュでした。
さあ、さあ、さあ。
260グラム、登場。噂のドライエイジドビーフ・熟成肉です。
岡山県は蒜山のジャージー種。リブロースです。
味付けは、塩こしょうと炭の香り。
ミディアムに焼いてもらいました。
赤いけれど芯までぬくもりが入っている、よい焼き加減です。
サイドはもちろんアメリカンにフレンチフライ。黙って大盛り。
ドライエイジドビーフを頂くのは、数年前に西麻布のポーターハウスステークスで頂いて以来でした。
赤身肉のうまい食べ方として実に味が深く気に入っています。
脂身で甘さを加えるのではなく、肉質を分解して分子レベルで甘くする、ということかもしれません。
肉を食べたという血潮沸く味わいなのです。
噛めば噛むほどうま味はあふれ出します。
そして、熟成肉は噛んでいるうちに口の中から消えていきます。
その頃合いの良さが、霜降りとも、フレッシュな赤身とも違います。
たぶん、彼女の仕事疲れも飛んでいったことでしょう。
『ゴッサムグリル』
渋谷区東3-16-10
営業時間11:30~15:00(LO)
18:00~22:30(LO)
定休日 火曜日