犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

大阪便り~ラーメン

2024-12-01 14:46:59 | その他諸国便り
写真:新大阪「光龍益(こうりゅうます)」のラーメン(大盛り)

 出張二日目の夜も、別の韓国人を誘い、日本に2人を含め4人で飲みました。

 私ともう一人の日本人が先に店に着きました。

「そういえば今日、光龍益に行ったよ」

 光龍益というのは、新大阪のラーメンの人気店。マンションの1階にあります。彼はそのマンションに単身赴任で住んでいるのです。

 白湯(パイタン)と豚の皮をじっくり煮込んだ濃厚スープで、ラーメン激戦区の新大阪でも人気の店。

「並んだ?」

「いや、1時半ぐらいだったから、店内で2~3人、待ってただけ。でも、ぼくが入って15分ぐらいでスープがなくなった。もうちょっと遅かったら食べられなかったかも」


 私が店を出たとき、2人ほど、店の前で「準備中」の看板を恨めしそうに見ていました。遠くから食べに来たのかもしれません。

「いつも思うんだけど、あそこ、スープとか麺とか、もっとたくさん用意すれば、売り上げ上がるのに」

「確かに。夜も8時前には終わっちゃう」

「そんなに儲ける気ないのかな?」

 もう一人の日本人と、韓国人が30分近く遅れてやってきました。

「今、ソウルが大変なんです!」

「どうしたの?」

「大雪で、飛行機が飛ばないんです」

 研修で韓国に来ていた10人のうち、5人はその日帰国予定でしたが、仁川空港が大混乱で、欠航になったとか。彼は帰国組を関空まで見送りに行ったのですが、飛行機が飛ばないので、そのまま全員で引き返してきたんだそうです。

「それで、飛行機を明日の便に振り替えて、ホテルも探したりしていたので、遅れてしまいました」

「ホテルはとれたの?」

「なんとかなりました」


 今、大阪はインバウンド需要なんでしょうか、ホテルがとりにくいうえに、値段も上がっている。私も、自分のホテルを予約するとき、苦労しました。会社からは9000円しか出なくて、それを超える分は自腹。ふつうのビジネスホテルも、軒並み1万円越えでした。

「よかったね!」

 お疲れ様の乾杯をしました。

「そういえば、お母さんが東京で居酒屋やってたよね」

 彼は、13歳の時に母親、妹とともに日本に移住。お母さんは浅草で韓国居酒屋をやっていました。その後、彼は韓国で私たちの会社に入り、それからずっと韓国暮らし。

私は、15年ぐらい前、出張で東京に来た彼に連れられて、飲みにいったことがあるのですが、それ以来行っていない。

「はい、今もやってますよ」

「そうなの? 韓国に帰るとか言ってなかったっけ?」

「もう40年ぐらい日本にいますからね。韓国には友達もいないし、帰りたくないって」

「そうか。東京に戻ったら、行ってみようかな」

「ぜひいらしてください。母も喜びます」


 その日は、みな疲れていたようなので、二次会はなし。私だけ、昔通っていたバーに行って、「一人二次会」をしました。

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