吉野屋に「牛丼」が全面復活したとのこと,韓国でも報道されました。(→リンク)
でも,なんで韓国でこんなニュースが報道されるんだろう。吉野屋が韓国から撤退して久しいのに。米国とのFTA交渉で牛肉が問題になっているからかな?
実は,吉野屋,私が韓国に赴任してまもない,たぶん97年ごろ,韓国に進出したことがあります。
日本では,残業したときなど,夜食としてときどきお世話になり,それなりに好きだったこともあって,ある日家族全員を連れてチョンノの吉野屋に行きました。
なんか感じが違う。こぎれいで,マクドナルドのような雰囲気。牛丼だけでなく,焼きとり丼など,見慣れないメニューもありました。
そして何よりも違うのは,日本のシステムとは違い,ハンバーガー屋さんのようにカウンターでトレイにのった牛丼を受け取ること。調子が狂っちゃうなあ,と思いましたが,それなりに不満なく食べました。
料金は3500~4500ウォンぐらいで,日本の価格に比べるとやや高め。
しかし,その一年後,吉野屋は撤退します。
IMFの影響だとか,牛丼の味付けが韓国人の口に合わなかったとか,いろいろ言われました。
当時の新聞記事のインタビューで,現地責任者の敗戦の弁として,
「当初,食事ではなく間食の感覚で食べてもらおうと,ハンバーガー屋さん形式にした。しかし,牛丼はやっぱり食事として受け取られ,食事時間以外の時間帯は,お客さんがサッパリだった」。
でもね,私は,そんなことよりもっと致命的な問題点があったと思います。
それは,キムチです。
なんと,吉野屋はキムチで金を取った!
500ウォンも!!
日本でも,卵,味噌汁,お新香は別料金。キムチは日本のお新香のようなものだから,500ウォンぐらいとっても構わないだろう,と考えたのでしょう。
それは甘い。
韓国におけるキムチとは,そんなものではありません。
韓国で「キムチで金を取る」というのは青天霹靂,奇想天外,今時初聞(前代未聞),前無後無(空前絶後),抱腹絶倒,言語道断,厚顔無恥の暴挙です。犯罪行為と言っても過言ではありません。
キムチで金を取られた韓国人客は,100人が100人,
「こんな店,二度と来るか!」
と憤慨するはずです。
韓国人にとってキムチは,お新香ではない。紅生姜です。吉野屋も紅生姜で金はとらないでしょう? 寿司屋でガリの金を取るでしょうか。
私は,吉野屋が撤退に追い込まれた唯一最大の理由が,この500ウォンキムチにあると思っています。
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たしか使いまわしなんですよね?
それならタダでもしょうがないと思いますけど。
吉野家のお新香は一皿ずつカウンターのケースに
入っていて一応清潔ですから。
そういえばボアも日本に来て一番驚いたのは
キムチが有料だったことだと言ってましたし
日本料理の味付けで煮物にミリンや砂糖で
甘辛くしてあるのが「ありえない」と言ってました。
吉野家の牛丼も甘いのが駄目だったりして?
最近は捨てる店が多いと思いますが。
親が技士食堂(タクシー運転手がよく行く深夜食堂)をやっている人に聞いてみたら、半分以上残されたものは使い回すと言ってました。
甘い卵焼きや伊達巻きが苦手という韓国人、多いですね。
前無後無じゃなかったんですね。
この前通ったら、スタバになってました。