二泊三日の東京出張。
短い出張だから、ノートPCを持っていくまでもないし,着替えも家にあるやつを着ればいいからと,小振りのボストンバッグ一つで,ふらりと家を出ました。
家族から頼まれていたのは唐辛子入りイカの塩辛だけ。以前,空港で買って懲りたことがあるので(→リンク),最近は会社近くの水産会社の直営売店で買うことにしています。500グラムの徳用サイズが7500ウォン。
3月に入って初めての出張。
搭乗手続を済ませ,手荷物検査に進む道々,ポスターがベタベタ貼ってある。
「3月1日から手荷物検査が厳しくなります。液体の持ち込みはできません」
ふーん,テロ対策か。厳しくやってもらったほうが安心だよね。どうせ関係ないし。
自分の番が回ってきて,手荷物がひっかかった。
「ちょっと開けていいですか」と係のアガシ。
「はい,どうぞ」
化粧品のポーチが引っ張りだされ,中からオーデコロンの小瓶と練り歯磨きとオロナイン軟膏が取り出される。
「これ,ジッパー付きのビニール袋に入れてください」
(おやおや,厳密だなあ。)
「これもお客さんのですか?」
ボストンバッグとは別に持っていたビニール袋を指す。
「はい,そうですけど」
「中は何ですか」
「オジンオチョッカル(いかの塩辛)です」
「あっ,これ,持ち込めませんよ」
「えっ,なんでですか」
「読みませんでしたか。100ccを越える液体は持ち込めなくなったんです」
「だって,塩辛ですよ,シ・オ・カ・ラ」
「いえ,こういう水分を含むものは液体扱いなんです」
塩辛が液体!? そんなバカな! じゃ,おめー,飲んでみろよ。
「ついこないだも同じものを持ち込みましたけど」
「3月1日からなんですよ」
「はあ。…今回だけ見逃してくださいよ」
「それはできません」
揉めているのを見て,アジョシがやってくる。
「お客さん,規則なんですから従ってください」
(規則って,どこからどうみてもただの塩辛じゃないか。どうやってテロを起こすんだよ!)
「中の免税店でも売ってるでしょ,塩辛」
「あれは,梱包のしかたが違うんです」
「じゃ,どうすればいいんですか」
「荷物として預ければ持っていけます」
「だって,このかばん,鍵がかからないし無理ですよ」
「そしたら捨てていただかなければなりません」
「冗談じゃありませんよ。家族はこの塩辛を楽しみにしているんです」(とは言いませんでしたけど)
「これだけ,別に梱包して預けたらどうですか。向こうほうに,梱包コーナーがありますよ。3000ウォンぐらいかかりますが」
(3000ウォン! 安く買った意味がないじゃないか!)
「わかりました,預けます」
(アジョシ、若い係員に,ついてやってやれ,と命令)
JALの窓口に行くと,似たようなお客さんの梱包をやっている。
「すいません,これもお願いします」
窓口のJALのグランドホステス,500グラムの小さな塩辛のビンを,たいそう大げさなダンボールで梱包してくれる。
付き添いのアジョシは,手持ち無沙汰そうに眺めている。
「クロンサラミマンチョ?(こーゆー人,多いでしょ?)」
「ネー」
「パッパジョンネヨ(忙しくなっちゃいましたね)」
「ハルスオプチョ,モー(しょうがないですよ)」
梱包のできあがり。3000ウォンはとられないですみました。
「コマウォヨ」
アガシは感じよかったし,もめたわりには,最後は気持ちよく収めることができました。
そして,中の免税店で400グラム2万8000ウォン(約5倍!)の塩辛を目にしたとき,私の満足感はいやましに高まったのでした。
みなさん,イカの塩辛はくれぐれも機内に持ち込まないように。
短い出張だから、ノートPCを持っていくまでもないし,着替えも家にあるやつを着ればいいからと,小振りのボストンバッグ一つで,ふらりと家を出ました。
家族から頼まれていたのは唐辛子入りイカの塩辛だけ。以前,空港で買って懲りたことがあるので(→リンク),最近は会社近くの水産会社の直営売店で買うことにしています。500グラムの徳用サイズが7500ウォン。
3月に入って初めての出張。
搭乗手続を済ませ,手荷物検査に進む道々,ポスターがベタベタ貼ってある。
「3月1日から手荷物検査が厳しくなります。液体の持ち込みはできません」
ふーん,テロ対策か。厳しくやってもらったほうが安心だよね。どうせ関係ないし。
自分の番が回ってきて,手荷物がひっかかった。
「ちょっと開けていいですか」と係のアガシ。
「はい,どうぞ」
化粧品のポーチが引っ張りだされ,中からオーデコロンの小瓶と練り歯磨きとオロナイン軟膏が取り出される。
「これ,ジッパー付きのビニール袋に入れてください」
(おやおや,厳密だなあ。)
「これもお客さんのですか?」
ボストンバッグとは別に持っていたビニール袋を指す。
「はい,そうですけど」
「中は何ですか」
「オジンオチョッカル(いかの塩辛)です」
「あっ,これ,持ち込めませんよ」
「えっ,なんでですか」
「読みませんでしたか。100ccを越える液体は持ち込めなくなったんです」
「だって,塩辛ですよ,シ・オ・カ・ラ」
「いえ,こういう水分を含むものは液体扱いなんです」
塩辛が液体!? そんなバカな! じゃ,おめー,飲んでみろよ。
「ついこないだも同じものを持ち込みましたけど」
「3月1日からなんですよ」
「はあ。…今回だけ見逃してくださいよ」
「それはできません」
揉めているのを見て,アジョシがやってくる。
「お客さん,規則なんですから従ってください」
(規則って,どこからどうみてもただの塩辛じゃないか。どうやってテロを起こすんだよ!)
「中の免税店でも売ってるでしょ,塩辛」
「あれは,梱包のしかたが違うんです」
「じゃ,どうすればいいんですか」
「荷物として預ければ持っていけます」
「だって,このかばん,鍵がかからないし無理ですよ」
「そしたら捨てていただかなければなりません」
「冗談じゃありませんよ。家族はこの塩辛を楽しみにしているんです」(とは言いませんでしたけど)
「これだけ,別に梱包して預けたらどうですか。向こうほうに,梱包コーナーがありますよ。3000ウォンぐらいかかりますが」
(3000ウォン! 安く買った意味がないじゃないか!)
「わかりました,預けます」
(アジョシ、若い係員に,ついてやってやれ,と命令)
JALの窓口に行くと,似たようなお客さんの梱包をやっている。
「すいません,これもお願いします」
窓口のJALのグランドホステス,500グラムの小さな塩辛のビンを,たいそう大げさなダンボールで梱包してくれる。
付き添いのアジョシは,手持ち無沙汰そうに眺めている。
「クロンサラミマンチョ?(こーゆー人,多いでしょ?)」
「ネー」
「パッパジョンネヨ(忙しくなっちゃいましたね)」
「ハルスオプチョ,モー(しょうがないですよ)」
梱包のできあがり。3000ウォンはとられないですみました。
「コマウォヨ」
アガシは感じよかったし,もめたわりには,最後は気持ちよく収めることができました。
そして,中の免税店で400グラム2万8000ウォン(約5倍!)の塩辛を目にしたとき,私の満足感はいやましに高まったのでした。
みなさん,イカの塩辛はくれぐれも機内に持ち込まないように。
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