犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

チェンギョモゴヤデヨ

2011-10-18 23:31:14 | 韓国語教室

 喜怒哀楽の表現の激しい韓国ドラマでは、登場人物がしばしば怒りや悲しみや憤りや絶望で、取り乱したり、われを忘れる場面があります。

 そんなときによく使われるのが「チンジョンヘ」

 「チンジョン」は真正、真情、陳情、進呈などさまざまな同音異義語があるけれども、この場合は「鎮静」。

 「鎮静しろ」とは「落ち着け」といった意味。日本語で、鎮静は「鎮静剤」ぐらいしか使わない。

 それと似た表現に「チョンシンチャリョ」というのもあります。

 チョンシンは「精神」で「チャリョ」は「チャリダ」(整える)の命令形。「精神を整えろ」「正気に戻れ」「しっかりしろ」というような意味です。

 日本語の精神は「精神疾患」とか「武士道精神」とか、固い漢字語専用ですが、韓国語で精神はいろいろな慣用句に使われる日常語です。

 「チャリダ」(整える)に意味の似た言葉に、「チェンギダ」があります。

 「妻の誘惑」の中で、主人公のウンジェが、命の恩人であり恋人のミン・ゴヌを送り出しながら、

「チャルチェンギョモゴヤデヨ」

と言う場面があります。

 チェンギダはやはり「整える」「準備をする」「取り揃える」というような意味。

 「チェンギョモクタ」は、「取り揃えて食べる」。

 これはどういうことかというと、ご飯を抜いたりせず、一日三度食べること、あるいは(インスタント)ラーメンとかキムパプなんかで簡単に済ませるんじゃなくて、きちんとご飯を炊いて、おかずとキムチとチゲを「取り揃えて」食べること。

 日本語には訳しにくいですが、「食事はちゃんと食べなさい」っていったところかな。


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4 コメント

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Unknown (某延世大留学生)
2011-10-19 16:42:36
韓国人の米のご飯に対する思いは並々ならぬものがありますね。でもなぜか雨が降ると小麦粉の麺や、パジョンが恋しくなるところがおかしい。雨=粉食という図式が遺伝子レベルで刻み込まれてます。雨が降ると野良仕事も市場にもいけないからでしょう。私の祖母も雨が降るとうどん(だご汁)をよく打ってくれてました。
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ジャイジェンジェン (トムヤム)
2011-10-19 21:49:35
タイ人も気性は激しく、だからこそなのでしょうが性格が冷静なヒトは尊敬される傾向があるようです。
短期な駐在員はジャイローンといわれ嫌われます。

タイの場合、仏教の影響が強いのでしょうが、
ジャイの複合語が多いように思います。
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雨が降ると (犬鍋)
2011-10-20 21:49:18
韓国人に誘われて、教保文庫の裏でピンデットクを食べにいったものでしたが、今は再開発で更地なんですよね。
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タイ人 (犬鍋)
2011-10-20 21:54:07
幸い、今まで気性の激しいタイ人に会ったことがありません。

ナムチャイ(心の水=親切)な人が多かった。

韓国ではタジョン(多情)な人かな。
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