インドネシア語とフィリピノ語は、言語の系統が同じで、オーストロネシア語に属するそうです。
それで、もしかしたら英語とドイツ語ぐらい、似ている単語がたくさんあるんじゃないかと期待していました。
でも、これは期待外れ。
子どもがアナック、目がマタというように同じ単語がいくつかあり、私アク(イ語)、アコ(フ語)のように似ている言葉もありますが、それほど多くない。
語彙の類似を判定するための基礎語彙の一つに数詞があります。1~10の数詞を比べてみると、
インドネシア語は、
1 satu(サトゥ)
2 dua(ドゥア)
3 tiga(ティガ)
4 empat(ウンパッt)
5 lima(リマ)
6 enam(ウナm)
7 tujuh(トゥジュh)
8 delapan(ドゥラパn)
9 sembilan(スンビラn)
10 sepuluh(スプルh)
フィリピノ語は、
1 isa(イサー)
2 dalawa(ダラワー)
3 tatlo(タトゥロー)
4 apat(アーパッt)
5 lima(リマー)
6 anim(アーニm)
7 pito(ピトー)
8 walo(ワロー)
9 siyam(シャーm)
10 sampu(サンプー)
比べてみると、
1 satu isa
2 dua dalawa
3 tiga tatlo
4 empat apat
5 lima lima
6 enam anim
7 tujuh pito
8 delapan walo
9 sembilan siyam
10 sepuluh sampu
完全一致は、「5」のlimaだけ。一部、子音・母音が共通のものもありますが、7や8はぜんぜん違います。
果物の名前に同じものがあるとはいえ、これは「借用」の可能性が高い。
フィリピノ語には、旧宗主国の影響でスペイン語や英語からの借用語も多く、インドネシア語と共通の語彙よりもむしろスペイン語や英語との共通性が高そうです。
一方、文法はというと…
ウィキペディアにこんな記述がありました。
現存するオーストロネシア語族に属する言語の中では、文法的には最も複雑な言語の一つである。共通語として人工的に文法が簡素化されたインドネシア語と比べると、言語的類似性は強いが、接辞を伴った動詞の変化はフィリピン語の方がはるかに複雑である。
まだ動詞の変化を学習する段階に進んでいませんが、かなり大変そうです。
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