犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

慰安婦の年齢について

2016-01-06 23:29:45 | 慰安婦問題

 昨年末の記事(→リンク)に私は、

「慰安婦の年齢は10代前半は少なく、20歳以上が多かった」

と書きました。

 これに対し、ある読者の方から「いい加減なことを書いている」というコメントをいただきました。

 上の慰安婦の年齢について、二つの資料から検証してみます。

1)ビルマの捕虜尋問報告書

 これについては以前、ご紹介したことがあります(→リンク)。

 そこには含まれていませんが、同報告書には年齢に関する資料もあります。(→リンク

 
この報告書が作成されたのは1944年8月でした。20人の朝鮮人慰安婦がビルマに来たのは1942年8月だそうですから、ちょうど2年前です。

 44年時点での年齢は19歳から31歳。彼女たちが慰安婦として働き始めた2年前の年齢は17歳から29歳です。
その内訳は

17歳1人、
18歳3人、
19歳7人、
20歳1人、
23歳2人、
24歳2人、
25歳2人、
26歳1人、
29歳1人。

 平均は21.1歳で、10代前半が0人、10代後半が11人、20代が9人です。

2)フィリピンの兵站資料

 アジア女性基金のHPには1942年のフィリピンで作成された検黴の資料があり、そこに慰安婦の年齢が記載されています。(→リンク

慰安婦の人数は22人。内訳は、

16歳3人、
17歳1人、
18歳3人、
19歳2人、
20歳3人、
21歳1人、
22歳2人、
23歳から27歳がそれぞれ1人ずつ、
31歳2人。

 平均は21.3歳で、10代前半が0人、後半が9人、20代が13人です。

 二つの資料を合わせると、

平均年齢21.2歳
10代前半0人、
10代後半20人、
20代22人。

になります。

 たった二つの資料から断定するわけにはいきませんが、

「慰安婦の年齢は10代前半は少なく、20歳以上が多かった」

という記述が決して「いい加減なこと」ではないことがおわかりいただけたかと思います。

 以上、「10代前半の少女を象徴している慰安婦像のイメージは間違っている」ということを再確認しました。

 少女像を制作した彫刻家は、1990年代前半の韓国の新聞の誤報記事「十二歳の少女も挺身隊(=慰安婦)に動員された」を鵜呑みにして作ったんでしょう。この記事は、実は勤労動員であり誤報だったことがわかっていますが、韓国ではきちんと訂正されていません。


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1 コメント

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新しい記事まで書いちゃいましたか (サトぽん)
2016-01-07 04:11:06
なんでも「平均」しちゃうんですね(笑)。
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