※ ネタばれなし
年末、大掃除の合間に読み進み、例によって夜中に読了しました。
1990年発表(講談社文庫1993年)というから、東野圭吾の作品としては比較的初期の物。
刑事になった主人公が、高校時代のライバルと恋人に再会し、ある事件を追います。
殺人事件はボウガンという武器(弓)が使用されていましたが、東野圭吾は大学時代にアーチェリー部の主将だったそうですので関係があるかもしれません。
推理小説ですから、殺人事件の犯人探しがメインテーマですが、事件を取り巻く人々の生い立ちの解明ももう一つの柱。
脳医学に関する「事件」は、村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を思い出させました。
淀川べりで『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
村上作品は1985年発表で、『宿命』は1990年。東野圭吾は『世界の終りと…』を読んでいたことでしょう。参考にしたかどうかはわかりません。
謎めいたエピソードが、最後に一気につながったときの快感は、ミステリーの醍醐味でしょう。
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