犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

WBC、日米の頂上決戦

2023-03-23 23:57:24 | 日々の暮らし(2021.2~)

写真:大谷がトラウトを打ち取ってゲームセット


 WBC準決勝、決勝の舞台はアメリカ。現地のゴールデンタイムの合わせているので、プレーボールは日本時間で朝の8時です。

 準決勝はたまたま祝日でしたが、決勝は平日なので、全部をテレビ観戦するわけにはいきません。

 2回の表、日本の先発、今永が、アメリカのターナーにソロホームランを浴び、先制されました。その裏、先頭バッターの村上が、初級を豪快にスタンドに放り込み、同点。前日の逆転サヨナラ打に続く殊勲の一打です。その後も日本は満塁と攻め立て、ヌートバーの内野ゴロの間に、三塁走者がホームインで逆転。2対1。

 日本がリードしたのを見届けて、二階の仕事部屋に入りました。

 11時半に会議が終わり、早めの昼休みをとって、階下におりると、9回の裏、ちょうど大谷翔平がマウンドに向かうところでした。

 スコアは、3対2で日本がリード。大谷がこの回を無失点に押さえれば、日本が優勝という場面です。

 スマホでそこまでの経過を見ると、4回裏に岡本が今大会2号となるソロホームランで3対1。

 一方、投手は、今永から戸郷、高橋宏、伊藤、大勢、ダルビッシュと、小刻みにつなぎましたが、ダルビッシュが8回の表に、シュワーバーにソロホームランを打たれ、3-2と1点差に詰め寄られていたのでした。

 この日の大谷は、指名打者として先発していましたが、9回の裏に指名打者を解除して、投手として登板。一次ラウンドの初戦に続き、決勝という大舞台での「リアル二刀流」を披露することになりました。

 大谷は、先頭打者にいきなり四球を与え、ノーアウト1塁のピンチを迎えます。アメリカを応援する大観衆は大盛り上がり。1塁走者には代走が起用されます。

 ところが、続くベッツは、セカンドゴロで、4-6-3と渡るダブルプレー! 思わず声を上げてしまいました。スタンドも騒然。

 あと一つアウトをとれば日本優勝というところで、バッターにトラウトを迎えます。 

 なんという巡り合わせでしょうか。

 トラウトはメジャーを代表する大打者にして、大谷のエンゼルスでのチームメイト。米国代表のキャプテンでもあります。

 WBCの決勝、最終回2アウトの場面で、この対決が実現するとは…。

 初級スライダーのあと、大谷は160キロのストレートで押します。トラウトはフルスイングで空振り。あとストライク一つというところで、またもストレートでしたが、大きくそれてボールに。

 球速はなんと、今大会最速の164キロでした。

 9回の表、1点差、2アウト、フルカウント。球場全体が異様に盛り上がる中、大谷は渾身のスライダーを投げ込みます。トラウトはフルスイングで空振り三振。

ゲームセット‼

 最高の舞台、最高の場面で、最高の対決を堪能することができました。

 日本を代表するホームランバッターの村上と岡本がホームランを打ち、助っ人ヌートバーも打点を挙げ、投げては、日本を代表する投手の豪華リレー、さらにダルビッシュもマウンドに立ち、クローザーは大谷。

 最終回のピンチの場面では、初戦で負傷していた守備の名手源田がダブルプレーを完成させる。そして最後の打者トラウトを、大谷が空振り三振に打ち取る…

 日本のファンにとってこれ以上ない展開でした。ダルビッシュが失点し、1点差に詰め寄られたのも、振り返れば、最終回を盛り上げるのに大いに貢献したと言えるでしょう。

 その日の夜は、ロシア語のオンラインレッスンでした。

 レッスンの冒頭では、休日をどう過ごしたか、ロシア語で簡単に説明するのが慣例です。なにぶん、ロシア語の実力が低いので、子どもの作文レベルですが。

「3月21日は休日でした。
日本では、この日に、お墓参りに行きます。
私も、家族と寺に行きました。
その日、重要な野球の試合がありました。
日本はメキシコと戦いました。
私は、電車の中で、スマートフォンで試合を見ました。
日本はメキシコに勝ちました。
とても嬉しかったです。
墓参りのあと、私たちはいっしょに中華料理屋に行って、祝杯をあげました。
そして今日、日本はアメリカに勝ち、優勝しました。

先生も試合を見ましたか?」

「いえ、野球は興味がないので」

「でも、ご主人は興味があるでしょう?」


 先生のご主人は韓国人です。

「やはり、見ませんでした」

 韓国が一次ラウンドで敗退していたので、決勝ラウンドはどうでもよかったのかもしれません。

「ロシアはサッカーは人気がありますが、野球は関心がありません。ヨーロッパはどこもそうだと思いますよ」

(いや、チェコが頑張っていましたよ、チェコの選手はほとんどがアマチュアで…)
、と説明したかったのですが、そこまでのロシア語力が追い付かないのと、イントロが長くなりすぎるのでやめました。

 おりしも、東京の桜は満開。花見の名所では、大いに盛り上がったことでしょう。

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