写真:逆転サヨナラ2塁打を放ち、狂喜する村上宗隆選手
お彼岸の21日、菩提寺のある谷中にお墓参りに行きました。
その日は、WBCの準決勝、日本-メキシコ戦が、朝8時からテレビで中継されていました。
(いいところで家を出なくちゃならないなあ)
お墓参りをお昼にしたあと、兄の家族とランチの約束をしていたのです。
先発佐々木朗希は3回を無失点に抑えましたが、4回表に3ランホームランを浴びて、3点を先取されたあと、4回の裏、日本が1、3塁とするも、村上が見逃し三振でチャンスをつぶしたところまでテレビで見て、家を出ました。
仕方なく、電車の中で、ネットの「テキスト速報」をみます。
5回の裏、6回の裏、日本は連続して満塁のチャンスを作りましたが、続く打者が凡退し、なかなか点を上げられません。
7回の裏、近藤、大谷が出て、1、2塁のチャンスに、今大会絶好調の吉田が起死回生の3ランを放って同点。
ところが、つづく8回の表、それまで好投していた山本由伸が打ち込まれて1点献上、つづく湯浅京己も1点とられ、5-3。
8回の裏に、代打山川が犠牲フライで1点返したところで、電車は、次女の家族と待ち合わせしていたJR日暮里駅に着きました。
「すごい試合になってるね」
「そうですね」
次女の夫は、スマホで中継を見ていたようです。孫の手をつなぎながら、寺まで歩く道、次女の夫に実況中継をしてもらいました。
「9回の表、メキシコは無得点です。9回裏は、大谷からです」
「大谷、頼むぞ!」
「打ちました! 二塁打です!」
「よし!」
「吉田はフォアボール」
「次は村上か。代打かな」
日本の三冠王、村上は今大会絶不調。この日も三つの三振を喫しています。
「代わんないようですね」
「じゃ、バントだ。送って、まず一点」
「あ、打った! サヨナラです‼」
「えっ!」
なんと、村上がここぞという場面でセンターフェンス直撃の2塁打を放ち、代走に送られていた俊足、周東が一気にホームを駆け抜けて、日本は劇的なサヨナラ勝ちを決めたのでした。
谷中は、お寺がいっぱいあります。お彼岸のお墓参りに来ていた家族連れが、道のあちらこちらで足を止め、スマホを眺めて歓声を上げたり、小躍りしたりしています。
寺には、兄の妻と息子が先に着いていました。
「日本勝ったね!」
「すごい試合でした」
「2009年のイチローを思い出したよ」
祝! 日本WBC2連覇
甥は、高校・大学でアメフトをやっていましたが、お父さん(私の兄)が巨人の大ファンで、よく球場に足を運んでいました。
(兄も、草葉の陰で喜んでるだろうな)
兄が、東京マラソンに出場するための練習の直後、心不全で亡くなったのは5年前。
墓の前で手を合わせながら、WBC準決勝の激闘の結果を報告しました。
兄の思い出
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます