犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

お彼岸のWBC日本-メキシコ戦

2023-03-21 17:42:12 | 日々の暮らし(2021.2~)

写真:逆転サヨナラ2塁打を放ち、狂喜する村上宗隆選手

 お彼岸の21日、菩提寺のある谷中にお墓参りに行きました。

 その日は、WBCの準決勝、日本-メキシコ戦が、朝8時からテレビで中継されていました。

(いいところで家を出なくちゃならないなあ)

 お墓参りをお昼にしたあと、兄の家族とランチの約束をしていたのです。

 先発佐々木朗希は3回を無失点に抑えましたが、4回表に3ランホームランを浴びて、3点を先取されたあと、4回の裏、日本が1、3塁とするも、村上が見逃し三振でチャンスをつぶしたところまでテレビで見て、家を出ました。

 仕方なく、電車の中で、ネットの「テキスト速報」をみます。

 5回の裏、6回の裏、日本は連続して満塁のチャンスを作りましたが、続く打者が凡退し、なかなか点を上げられません。

 7回の裏、近藤、大谷が出て、1、2塁のチャンスに、今大会絶好調の吉田が起死回生の3ランを放って同点。

 ところが、つづく8回の表、それまで好投していた山本由伸が打ち込まれて1点献上、つづく湯浅京己も1点とられ、5-3。

 8回の裏に、代打山川が犠牲フライで1点返したところで、電車は、次女の家族と待ち合わせしていたJR日暮里駅に着きました。

「すごい試合になってるね」

「そうですね」


 次女の夫は、スマホで中継を見ていたようです。孫の手をつなぎながら、寺まで歩く道、次女の夫に実況中継をしてもらいました。

「9回の表、メキシコは無得点です。9回裏は、大谷からです」

「大谷、頼むぞ!」

「打ちました! 二塁打です!」


「よし!」

「吉田はフォアボール」

「次は村上か。代打かな」


 日本の三冠王、村上は今大会絶不調。この日も三つの三振を喫しています。

「代わんないようですね」

「じゃ、バントだ。送って、まず一点」

「あ、打った! サヨナラです‼」

「えっ!」

 なんと、村上がここぞという場面でセンターフェンス直撃の2塁打を放ち、代走に送られていた俊足、周東が一気にホームを駆け抜けて、日本は劇的なサヨナラ勝ちを決めたのでした。

 谷中は、お寺がいっぱいあります。お彼岸のお墓参りに来ていた家族連れが、道のあちらこちらで足を止め、スマホを眺めて歓声を上げたり、小躍りしたりしています。

 寺には、兄の妻と息子が先に着いていました。

「日本勝ったね!」

「すごい試合でした」

「2009年のイチローを思い出したよ」


祝! 日本WBC2連覇

 甥は、高校・大学でアメフトをやっていましたが、お父さん(私の兄)が巨人の大ファンで、よく球場に足を運んでいました。

(兄も、草葉の陰で喜んでるだろうな)

 兄が、東京マラソンに出場するための練習の直後、心不全で亡くなったのは5年前。

 墓の前で手を合わせながら、WBC準決勝の激闘の結果を報告しました。

兄の思い出

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