犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

香港便り~任食任飲

2016-03-29 23:13:16 | その他アジア諸国便り

 3年ぶりの香港出張です。

 夏物のスーツで行ってみると、思ったより涼しく、気温は快適でしたが、噂のpm2.5でしょうか、大気に霞がかかった状態。

 事務所は香港島にあり、空港から島まで鉄道に乗りました。往復割引で180香港ドル(2700円)。距離に比して結構高い気がします。

 香港の物価はかなり高く、ものによっては日本並。今回、たばこを1箱しか持っていかず、現地のセブンイレブンで買ったら50ドル(750円)もしました。

 初日の夜は、現地の社長が付き合ってくれました。

 最近見つけた火鍋の店だそうです。

 任食任飲のコースがあって、勧められるがままにそれにしました。食べ放題(飲み放題)のことを韓国語でムハンリピル(無限リフィル)ということを少し前に書きました(→リンク)。中国語では任食任飲と言うそうです。

 タイスキのように、ぐつぐつ煮立った大鍋に、好きなものを投入して食します。メニューは二つに分かれていて、少数の別料金メニューと、多数の任食メニューです。任食はいくら注文しても追加料金はありません。当然、任食の中から選びます。

 野菜、肉、魚…。さまざまな食材を頼みました。

 途中、店員さんが車海老の皿を置いていきました。

「これ、有料のメニューでしょう?」

 店員を呼んで、頼んでいないことを告げると、

「サービスです」

 一方、お酒のほうは、店の一角に氷で満たされた樽があり、その中に缶ビールがたくさん入っている。勝手に取り出して飲んでよいというシステム。

 ビールには2種類あって、一つはBLUE ICE BEER。フィリピンのビールで、香港ではメジャーだそうです。

 もう一つはSondenberg。ドイツ風の名前です。

「これ、香港のビールですか」

「さあ。あまり見かけないけれど」

 駐在員も知らないそうです。

 飲んでみると、軽いというか、コクがないというか水のようなビールです。冷えすぎていることも理由でしょうか、泡立ちもほとんどない。

「まずいね」

「どこのビールだろう」

 缶の表示を見ると、そこには

Country of Origin : S. Korea

の文字が。

「韓国製か」

 その後はBLUE ICE BEERを飲みましたが、お客さんもやはりわかっているのでしょう。まもなくBLUE ICE BEERはなくなり、氷樽の中はSondenbergばかりになったので、仕方なくそれを飲むことに。

 快盃にしろ、このビールにしろ、粗悪なビールを海外に輸出するという戦略は、国のブランドイメージを傷つけるだけだと思うのですが。

 結局、ひとり5本以上の缶ビールに火鍋をたらふく食べて、3人で420香港ドル(6300円)。大変満足できました。


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