二日目の夜は日本からいっしょに来た同僚と二人で夕食をとりました。
5時過ぎに業務が終わり、しばらく香港市内を散策。
「ちょっと行きたいところがあるんです。いいですか」
「もちろん」
同僚も私と同じく3年ぶりの香港。ただ、彼の場合、前世紀に頻繁に香港に出張していた時期があって、そのときの知り合いを訪ねたいとのこと。
海岸とは逆のほう、山のほうに向かいます。入り組んだ道を抜けると長大な階段が。
「これ、登るの?」
「そうです」
優に100段は越えると思われます。
「ちょっと休もう」
半分ぐらい登ったところで一服。
「香港は、自転車なんて無意味だね」
「そうですね。あまり見ませんね」
結局、苦労して行ってみたら、知り合いの店は別の場所に移転したのか、見当たりませんでした。
時間も6時を過ぎ、夕食にちょうどよい時間になりました。
「このあたりは高級な地区なので、少し高いかもしれません」
「じゃ降りようか」
エキゾチックな野菜や果物が並ぶ屋外のマーケットを通り、もう一度ホテル周辺に戻りました。
「よさそうな上海料理の店がありますよ」
「じゃそこにしよう」
まだ時間が早いからか、客はわれわれだけ。
同僚は日本に帰化した中国系日本人です。
「注文は任せる。珍しいものが食べたいなあ」
「ここの名物はショウロンポウ(小籠包)みたいです」
「ショウロンポウは日本でもよく食べるから、別のものがいいなあ」
「わかりました」
肉、野菜、ご飯物などを頼みます。
しかし、実際に料理が運ばれてくると、思っていたものと違うものが出てきたりする。どうも、メニューを見てもよくわからないようです。
「出身は上海じゃなかったっけ?」
「いえ違います。上海は昔の呉。私は呉越同舟の越のほうです」
「言葉は上海語?」
「違います。独自の方言があります」
「広東語はわかるの?」
「まったくわかりません。上海語はしゃべれないけれど聞けばところどころわかります。でも広東語はぜんぜん。方言というより外国語ですね」
中国語は複雑です。
「これ、たぶん日本にない野菜だと思いますよ」
しかし出てきたのもはただの白菜。
「失敗しました」
どれもそれなりにおいしかったですが、珍しいものを食べることはできませんでした。私たちの後から次々に入ってきたお客さんたちはみなショウロンポウを頼んでいました。私たちもショウロンポウにしておけばよかったと後悔しました。
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誇り高い北京出身の彼は上海は田舎だから標準語である北京語がうまく通じないのだというようなことを言っていた記憶があります。
香港ですからいろんなレストランがあるでしょうが、次回は広東料理を是非。
次回は広東料理にします。
三国志の昔から言葉も違えば、政治・経済的な背景も違うわけでしょうから、仲が悪いのも無理からぬことかもしれません。
一党独裁の中国共産党でなければ、中国は分裂すると思います。