写真:原爆投下直後の広島(ハンギョレ)
今日のサンデーモーニングで、「被団協」のノーベル平和賞受賞に関連し、張本勲氏へのインタビューが放送されていました。
張本氏は日本球界を代表する大打者で、以前、同番組スポーツコーナーのご意見番として、「喝!」を入れていました。
張本氏は、在日韓国人で、広島の被爆者でもあります。被爆者としての張本氏について、以前、当ブログに書いたことがあります。
張本氏、韓国に喝!
張本氏は、自分がコリアン系であることを隠してはいませんでしたが、「被爆者」であることは隠していた。2006年に被爆者であるということをカミングアウトしたきっかけは、ある日本人少女からの手紙だったということです。そしてその後、初めて広島の原爆記念館に行った、ということをサンデーモーニングのインタビューの中で、涙ながらに語っていました。
今回、被団協がノーベル平和賞を受賞して、韓国のメディアは論評抜きで報道するケースが多かったのですが、反日傾向の強い左派ハンギョレは、次のような記事を載せました。
ノーベル平和賞から抜け落ちた「朝鮮人被爆者」…「米国と日本は謝罪すべき」(日本語版)
記事の中で、広島県朝鮮人被爆者協議会の金鎮湖(キム・ジンホ)会長は、電話取材に応え、次のように語ったそうです。
「原爆を投下した米国だけが間違っていたのではなく、植民地朝鮮から無数の朝鮮人を連れて行き、最終的に原爆被害を受けさせた日本政府も責任が大きい」
2010年に「対日抗争期強制動員被害調査及び国外強制動員犠牲者等支援委員会」が出した資料では、原爆によって被爆した朝鮮人の数は、広島で5万人、長崎で2万人、死者は計約4万人と推定される。
原爆の韓国人死者数は3万人(韓国原爆被害者協会の推定)、5000~8000人(広島市・長崎市原爆災害誌編集委員会)、5001人(中谷悦子による調査)など、いろいろありますが、記事にある「4万人」はそのいずれをも上回っています。こういうところで誇張するのはやめたほうがいい。
「虎に翼」に思う~原爆裁判
「虎に翼」に思う~植民地出身者の被爆者
日本政府は1957年に「原子爆弾被爆者の医療等に関する法律」、1968年に「原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律」を制定し、医療費と援護手当を被爆者に支給したが、対象を日本国内の居住者に限定し、韓国人を事実上排除した。日本が「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」を改正し、日本国外に居住する被爆者が援護手当を申請できるようになったのは、2008年のことだった。その後も日本と国交が結ばれていない北朝鮮の被爆者は、援護手当の支給対象になっていない。
朝鮮人被爆者は、日本の法廷で被害補償を要求する訴訟を起こしたが、日本の裁判所は、1965年の韓日請求権協定などをもとに受け入れなかった。
朝鮮人被爆者が多かった理由は、多くの朝鮮人が軍需工場の多かった広島・長崎に、強制動員や徴用によって来ていたためであり、日本に責任がある。何よりも日本は「太平洋戦争の加害国」であり、「朝鮮人を強制動員」して被曝の原因を作り、戦後も在外コリアンに補償をしなかったから、「謝罪しろ」というわけです。
日韓基本条約によれば、原爆被害者への補償は日本が支払った「請求権資金」によって韓国政府がすべきでしたが、韓国は経済発展を優先して補償をしなかった。
記事の後半には、韓国人被爆者の諸団体が日本被団協のノーベル平和賞受賞にお祝いの声明を発表するとともに、
「現在の韓国では、政府と社会の無関心の中で苦しい生活を送っている被爆者2世・3世の悲惨な生活が続いている」
と述べています。
韓国の被爆者が苦しい生活を送っているのは「韓国政府と社会の無関心」も大きかった。「社会」の中には、ハンギョレのようなマスコミも含まれるはず。
記事のタイトルは、「米国と日本は謝罪すべき」ではなく、「米国と日本と韓国は謝罪すべき」とし、自らも無関心でありつづけたマスコミに対する自己批判もすべきでした。
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