私が通うバーには、私と同じ単身赴任者が多い。
「犬鍋さん、もう一軒、いい飲み屋があるんですよ」
「どんなところですか」
「おばちゃんが一人でやっているんですが、そのおばちゃんが面白い人なんです。アメリカ帰りで、英語も達者」
「へえ」
「ただ、毎月最後の金曜日は英語デ-で、日本語を使うと罰金をとられます」
「そりゃ困るな」
「でも、あのおばちゃん、韓国語もできるようなことを言ってましたよ」
「そうですか、今度行ってみます」
この話を聞いたのは昨年末。数日後、早速行ってみると、あいにくその日は忘年会で貸し切りで入れなかった。
初めて行ったのは2月でした。
「あら、〇〇さんの紹介ですか。うれしいわ」
「英語が達者なんだそうですね」
「ええ、アメリカ人と結婚していたから。別れちゃったけど」
「韓国語もできるとか」
「アンニョンハセヨ! ハハハ。今勉強中なのよ。実は私韓国人でね、だから韓国語も少しはできなくちゃと思って」
とにかく明るいアジュンマです。
なんでも、生まれてからずっと自分が日本人だと思っていたのに、高校生の時、パスポートを作ろうとしたら、自分が在日韓国人だったことを知ったそうです。
「でも、その時はカミングアウトできなかったわ。それで、高校からアメリカに留学したの。アメリカは移民の国でしょう。だから隠すこともなかったけど」
(同じような話を聞いたことがあるなあ)
韓国に駐在していたとき、SORAという名前のバーに通っていた時期がありました。そこでアルバイトとして働いていたアガシが在日韓国人。延世大学の語学堂に留学中の女の子でした。やはり、高校時代にパスポートをとろうとして自分が在日韓国人であることを知り、親と大喧嘩したけれど、大学に入って、自分のアイデンティティーを探るために韓国留学を思い立った…。
「そのあとアメリカ人と結婚してね、子どももできたけど、別れちゃった。今は息子も大きくなって、ときどきこのお店を手伝いに来てくれるのよ」
「あの、英語デーのときは、英語じゃなくて韓国語でしゃべってもいいですか」
「もちろんよ。またぜひ来てね」
このお店の名前は絆(きずな)。
何か意味深長ですが、今度、店の名前の由来を聞いてみようと思います。
「犬鍋さん、もう一軒、いい飲み屋があるんですよ」
「どんなところですか」
「おばちゃんが一人でやっているんですが、そのおばちゃんが面白い人なんです。アメリカ帰りで、英語も達者」
「へえ」
「ただ、毎月最後の金曜日は英語デ-で、日本語を使うと罰金をとられます」
「そりゃ困るな」
「でも、あのおばちゃん、韓国語もできるようなことを言ってましたよ」
「そうですか、今度行ってみます」
この話を聞いたのは昨年末。数日後、早速行ってみると、あいにくその日は忘年会で貸し切りで入れなかった。
初めて行ったのは2月でした。
「あら、〇〇さんの紹介ですか。うれしいわ」
「英語が達者なんだそうですね」
「ええ、アメリカ人と結婚していたから。別れちゃったけど」
「韓国語もできるとか」
「アンニョンハセヨ! ハハハ。今勉強中なのよ。実は私韓国人でね、だから韓国語も少しはできなくちゃと思って」
とにかく明るいアジュンマです。
なんでも、生まれてからずっと自分が日本人だと思っていたのに、高校生の時、パスポートを作ろうとしたら、自分が在日韓国人だったことを知ったそうです。
「でも、その時はカミングアウトできなかったわ。それで、高校からアメリカに留学したの。アメリカは移民の国でしょう。だから隠すこともなかったけど」
(同じような話を聞いたことがあるなあ)
韓国に駐在していたとき、SORAという名前のバーに通っていた時期がありました。そこでアルバイトとして働いていたアガシが在日韓国人。延世大学の語学堂に留学中の女の子でした。やはり、高校時代にパスポートをとろうとして自分が在日韓国人であることを知り、親と大喧嘩したけれど、大学に入って、自分のアイデンティティーを探るために韓国留学を思い立った…。
「そのあとアメリカ人と結婚してね、子どももできたけど、別れちゃった。今は息子も大きくなって、ときどきこのお店を手伝いに来てくれるのよ」
「あの、英語デーのときは、英語じゃなくて韓国語でしゃべってもいいですか」
「もちろんよ。またぜひ来てね」
このお店の名前は絆(きずな)。
何か意味深長ですが、今度、店の名前の由来を聞いてみようと思います。
おはようございます。
面白そうな場所を見つけていいですね。
でも、なんで自分の子供に国籍を教えないのでしょうね?
不思議な感じがします。