スペインではメニュー(昼の定食)にデザートがついています。デザートはアイスクリーム、ケーキ、プリン、コーヒーから選ぶ。私はいつもコーヒーを選んでいました。
コーヒーにもエスプレッソとカフェコンレイチェ(ミルク入り)があって、エスプレッソは苦いのでミルク入りのほうを頼みます。
ところが、熱いコーヒーなのにガラスのコップに入って出てくるんですね。何軒かあるレストランでも、また「マックカフェ」でもそのようにして出てきたので、スペインではミルク入りコーヒーはコップで出すもののようです。(エスプレッソはデミタスカップでした)
コップとカップの違いは何か。
コップはガラスでできているので透明。カップは陶器または磁器でできているので不透明。カフェコンレイチェがコップで出てくるわけは、ミルクが入っていることが外から見てわかりやすいからでしょうか。
コップとカップにはもう一つ、重要な違いがある。カップには取っ手があるがコップにはない。コップ入りのカフェコンレイチェには取っ手がないので、はじめのうちは熱くて持てない。飲む人だけじゃなく、運ぶ人にとっても不便だと思うのですが。
日本の茶わんには、底の部分に「高台」というのがあって、手に持つときにこの部分と上の縁に指をかければ、中身が熱くても持てるようになっている。
韓国のご飯の容器は金属製で高台がないため、炊きたてのご飯が入っているときは、熱くてとても手に持てない。だから、韓国の食事作法には「器を持って食べる」というのはなくて、食卓に置いたままスプーンで食べます。
今、家で、タイの食器を使っています。大きさがめん類を食べるのに適当なので、うどんやインスタントラーメンを食べることに使います。ところがこれに「高台」がない。そのため、手に持って食べようとすると熱くてしょうがない。
「ちょっとこれ、不便じゃない?」
「別に、手に持って食べる必要ないでしょう。置いて食べなさいよ」
「…」
妻は機能よりもデザインを重視しているので気にかけません。きっと、スペインに行ってもカフェコンレイチェに文句を言うことはないでしょう。
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