約1年前に知り合ったインドネシア人女性が今年9月に結婚し、お祝いのランチを心斎橋のインドネシア料理店で催しました。
ほんとうはもっと早くする予定でしたが、私の妻の入院などがあり、延び延びになっていたものでした。
新郎新婦と、私の会社の同僚が6人(うちインドネシア人2人)が参加しました。
予約の時、店長に「結婚祝い」であることを伝えると、店長が「じゃナシクニン(黄色いごはん)を用意しましょう」と言ってくれました。インドネシアでは、お祝い事の席で必ず食べるものだそうです。日本の赤飯にあたるものでしょうか。
新婦は在日7年、日本の国立大学で若いのに数学の特任教授を務める英才。ご主人も同じ大学で理系の研究員をしているそうです。
「どんな研究をしているんですか?」
「ある金属材料の研究です」
説 明を聞きましたが、通訳してくれる人も難しすぎてわからない様子。なんでも、温度差を電気エネルギーに変える物質だそうで、いずれは腕時計が体温を感知して充電され、電池交換が不要になるんだとか。
「実現したらノーベル賞ですね!」
新郎新婦はどちらも敬虔なムスリム(イスラム教徒)。新郎が来日した時、新婦が一目ぼれして、でも本人に告白するわけにいかなので、モスクの偉い人に相談、とりなしてもらったところ、
「なんていう偶然なんだろう。ぼくは昨日、彼女と結婚する夢を見たんですよ! これはアラーの思し召しにちがいない!」
ということになって、両親も大賛成、話はとんとん拍子に進み、婚約から3か月後にインドネシアでスピード結婚したということです。
「でも、婚約してから3か月間、お互い、会わないことにしたんです」
「えー?! なんでまた?」
「誘惑にかられ、間違いがあるといけないので」
インドネシア文化に詳しい人(ランチの席で通訳をしてくれていました)によれば、イスラム教では婚前交渉が厳に戒められていて、そうした「間違い」が起こらないようにということのようでした。
いろんな文化があるものです。
昼ということもあり、日本人側もノンアルコール飲料だけでしたが、大いに盛り上がるパーティーになりました。
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原理は古いので腕時計ぐらいだとノーベル賞は難しそうですが、大きな革新ができれば…。
婚前交渉への厳しさ、現代世界ではムスリムが最大でしょうか。日本だと江戸時代の半頃の、武家の一部ぐらいですし、3ヶ月会わないほどの厳しさを新郎新婦が課す程なのは、他になさそうです。